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新時代のバイオベンチャー > 新時代のバイオベンチャー 04

最新医療機器ビジネス
ゲスト:岩渕拓也氏(セルスペクト株式会社 代表取締役)


概要:
シリーズ最終回は、最新医療機器ビジネスを岩手県盛岡市で展開する、セルスペクト株式会社の岩渕拓也氏を招き、バイオとIT技術を組み合わせた診断機器、診断薬開発、健康チェック事業の話を聞く。世界的に医療費高騰が大きな問題となっている現状、病気を未然に防ぐために重要なのは健康チェックを受けて体の状態を知ることだが、日本人の受診率は今なお低い。そこで、無料、短時間、気軽に受けられる健診を実現するために、セルスペクトは最新鋭の技術を開発。新しい健診のかたちから医療の未来が見えてきた。
盛岡市は微細な加工品を作るサプライヤーが多く存在し、医療機器にも通じるということで、2014年、同市にセルスペクトを創設。医療機器に関する各許認可を取得して事業をスタートさせた。メインのヘルステック事業は「未病と医療費」をテーマに健診サイクルを無料で回せるフリーミアムを目指しており、そのためのPOCT(迅速に検査と結果を出す仕組み)を開発、指先から自己採血で行う小型装置の「ケンパス」では、医療機関と同様の数値測定は10分で、唾液検査では5分で結果が得られる。従来の検査との違いは、熟練スタッフ、検査所、大型装置、検体の郵送が不要なことであり、診断薬も極小ですむので徹底的な合理化が可能となる。

現在、東北地方で展開する薬王堂と提携、店舗で健康イベント等を通じて情報サンプリングの実証活動を行っているが、収益モデル化には、例えばグーグルのようにITプラットフォームをつくり、健康データを集めて付加価値を付けることが肝要だ。ビッグデータとなって自治体はじめ各方面へ情報提供できれば、新しい予防医学、検査方法等に結びつき、医療費削減にもなるだろうと、岩渕氏は話す。

ヘルステック事業を成功させるには、検査機器の開発に加えダイアグノスティクス(診断学)も不可欠であり、数種類発見した臨床検査におけるバイオマーカー(病気を知るための生体内対象物)の実用化を、今まさに進めている。一つは、子宮内膜症性腫瘍のがん化を判別するマーカーで、奈良県立医科大学産婦人科と共同研究、もう一つは、秋田大学医学部と行っている、がんの個別治療薬の診断方法最適化だ。その他、JAXAや京都大学と共同実験しているストレスの定量的分析等、今後も医療機器からIT・ヘルステックへと、幅広く展開する予定だ。番組を終えるにあたり講師は」これまで米国が主流だったバイタルデータを使った事業を、セルスペクトのような日本企業が世界へ伸びていく時が来ている。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 最新医療機器ビジネス
00: 00: 44 シリーズ一覧
00: 01: 23 最新のバイオテック・メドテック(ヘルステック)分野の概念図(1)
00: 01: 52 最新のバイオテック・メドテック(ヘルステック)分野の概念図(2)
00: 02: 38 ゲストプロフィール
00: 03: 24 会社案内
00: 06: 55 当社の事業領域(1)
00: 07: 12 当社の事業領域(2)
00: 08: 14 サマリー
00: 08: 31 当社の事業領域(3)
00: 09: 03 医業パラドクス・考
00: 10: 36 医業パラドクス・考 -未病と医療費-
00: 13: 17 医業パラドクス・考「健康チェックをすれば公的歳費が減る」
00: 14: 40 医業パラドクス・考
00: 16: 24 健康ビッグデータ取得に用いる次世代POCTの開発と薬事申請に成功
00: 20: 32 MSA-2 Stick
00: 23: 43 ケンパスリーダーが実現させるプライマリケア無料化メカニズム
00: 24: 23 郵送型健診 vs ケンパス
00: 25: 42 健康ビッグデータで構築する産業利活用モデル
00: 28: 24 世界初の消費行動x健康情報プラットフォームによる健康ケアフリーミアムサイクル
00: 30: 22 健康データと医師との連携によるUserの行動変容と健康増進効果
00: 32: 14 決算書から推定されたユーザーデータの金銭的価値は10USD~100USD
00: 33: 09 SNSデータ vs ケンパス健康データ
00: 35: 23 世界初の消費行動健康情報プラットフォーム
00: 36: 48 健康ビッグデータを活用した収益化モデル
00: 37: 26 全国に広がる健康情報サンプリングネットワーク
00: 38: 22 2018年4月~ 健康チェック事業の風景
00: 38: 55 気づきによる健康寿命延伸サイクル
00: 40: 39 当社の事業領域(4)
00: 40: 46 プライマリケア分野における次世代POCTの世界的需要
00: 41: 11 MSA-2TMの流通戦略
00: 42: 13 MSA-2 (Multi Simultaneous Analyzer)
00: 42: 24 当社の事業領域(5)
00: 42: 28 臨床検査における低侵襲化への期待
00: 45: 19 平成29年度戦略的基盤技術高度化支援事業成業 PLS解析法による近赤外スペクトル定量法
00: 46: 36 TEAS (Transvaginal Endometriotic cyst Analysis System)
00: 47: 33 当社の事業領域(6)
00: 47: 40 プレシジョン・メディシン -どのお薬が、どのくらい効果的?-
00: 48: 27 セルスペクトx秋田県x秋田大学医学部
00: 50: 28 Biopyrrin is the stress marker that responses most quickly
00: 51: 53 医療機器単独事業からヘルステックIT事業へのシフト要因
00: 52: 42 セルスペクトのヘルステックベースドアプローチ
00: 57: 46 新時代のバイオベンチャー(4)まとめ
講師紹介: 小南 欽一郎(こみなみ きんいちろう)
テック&フィンストラテジー株式会社 代表取締役

1994年 東京大学大学院博士号(理学)取得後、英国王立癌研究所に留学
1998年 九州大学生体防御医学研究所にて助手(分子生物学)
2001年 野村R&A(野村證券)調査部にてIPO調査、及び投資部にて24社の バイオ企業投資を行う(内12社上場済み)
2015年 みずほ証券国内営業部門法人グループ法人営業推進部戦略調査室 ディレクターとして、IPO調査、産学連携を担当。
2017年 テック&フィンストラテジー株式会社設立。ベンチャー企業のIPOコンサル、 大手企業の新規事業進出支援、ベンチャーキャピタル・金融機関支援などを 手がける

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  アシスタント:坂本 安代

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