著書『LIFE SHIFT』では、従来は約20年「教育」を受けた後、40年ほど「仕事」をしたら「引退(老後)」という3ステージ型の人生であったが、今後は
①エクスプローラー(自分探し)
②インディペンデント・プロデューサー(個人事業主的な働き方)
③ポートフォリオ・ワーカー(副業や兼業も行う)
という新しいステージが生まれ、雇用されるだけでなく、学び直したり、さまざまなステージを行き来したりする多彩な生き方になると推測。お金や不動産といった有形資産よりも、生産性資産(スキル)・活力資産(健康)・変身資産(変わることに対する能力)といった無形資産が大切だと指摘する。
ライフシフト・ジャパン株式会社では、「一人でも多くの人が人生100年時代をワクワク、楽しく生きていける、日本発のライフシフト社会を創りたい」をビジョンに掲げ、個人が自分の価値軸を見いだすサポートや、組織からの自立を促進する提案などを行う。
転身する理由として、好きなことを仕事にしたい・社会貢献・手に職を付けたい・海外との懸け橋に・Uターン・Iターン等があるが、いずれも会社勤めでは得にくいものだ。それまでのキャリアに疑問や違和感が生まれたら、立ち止まらずに動きだすことで次の進路を発見する。
幼少期の原体験や転機を通して自分が本当にしたいことに向かい、過去を捨てたり生かしたりしながら学び直し、人生の主人公になっていく。気付きを与える使者、一緒に旅する友達、力を貸してくれる支援者など、出会った人と積極的に交わり、人脈を築く。地域や人、社会のためにという社会価値、自分らしく生きるためにという個性価値、時間や場所、家族のためにという生活価値などを組み合わせ、目指す道を選択する。
人生に起きる変化を楽しみ、とにかく行動を起こし、あらゆることから学ぶ。複数のコミュニティーに所属、有意義に公私混同する。自分をよく知り、違和感を大切にする。50歳からのライフシフトは50歳までの生き方が問われる。若いうちから幅広い視野や人脈を持って生きることが重要である。