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【HD】組織人事ライブ > 組織人事ライブ 643

人事プロフェッショナルの視点と思考(2)
日本的なるものの本質


概要:
日本型経営の特徴として、終身雇用・年功序列・企業別組合が三種の神器と言われてきたが、そうした表面的な話ではなく、日本的で変えなければいけないと思われている組織人事は少なくない。本番組では、精神主義の歴史と第一線の仕事での単純化モデルがもたらした日本特有の組織人事課題、官主導のビジネスモデルと受け身の考え方が招いたもの、高水準の庶民と安心社会が得意としたビジネス領域の変化、日本型年功賃金などについて解説する。
日本では、戦国時代が終わると平和な江戸時代が長く続き、農本主義的安心社会へ移行するとともに、リーダーとしての武士道という精神主義が発達してきた。太平洋戦争中、爆弾を落とす方が有利にもかかわらず、特攻が生まれた背景には精神論がある。企業で第一線の仕事を単純化、若者の体力とやる気で成果に結び付け、昇進でキャリア形成する組織モデルが多いのは精神論の歴史にも通ずる。

もうかる仕組みや経営環境が変わると昇進モデルは崩れ、単なる働き方改革ではなく、経営視点での変革が必要になってきた。ポスト不足、頻繁な転勤、専門性軽視、学び直し不足、人生100年時代への対応など、価値観の変化や課題も生じている。もはや叱咤激励型リーダーシップと精神的に追い込むマネジメントでは業績を残せない。

そもそも日本は官主導で儒教・朱子学や国家神道を導入、明治期の産業振興をはじめ、鉄道・電力・通信なども同様に行われてきた。序列関係は顧客との間にも発展。顧客の要求を理解していれば製品価値向上で十分であるが、IT化が進み、ソリューション(ビジネス上の問題を解決する)という価値を提供する事業ビジョンが求められている。

技術の変化に合わせて仕事の手段を変えないと効率は上がらない。常駐SEをリモート監視に変更するなど、顧客志向ではなく、顧客に対してリーダーシップを取っていくことが重要となる。社会心理学者の山岸俊男氏は、日本的集団主義とは所属することで安心を与え、放り出されては生きていけないリスク回避の集団同調圧力を持つもので、それを安心社会と呼んだ。安心社会ではチームワークを重んじ、空気が読めない変わった人は排除されイノベーションが起きづらくなる。日本企業は、職務や勤務地、労働時間等が限定されないメンバーシップ型雇用が主で、職務柔軟の強みはあるが外部機会損失という弱みも抱える。過去の日本型論は狭い見方で偏ったものが多い。根本的で多様な視点から重層的な思考で本質に迫り、今後、何を変えるべきかを考えていただきたい。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 人事プロフェッショナルの視点と思考 第2回:日本的なるものの本質
00: 01: 01 人事プロフェッショナルの視点と思考 第2回:日本的なるものの本質
00: 01: 49 本日の内容
00: 03: 11 技術の放棄と精神主義の原点 「銃・病原菌・鉄」より(1)
00: 03: 28 技術の放棄と精神主義の原点 「銃・病原菌・鉄」より(2)
00: 10: 59 第一線の仕事単純化モデル(1)
00: 11: 05 第一線の仕事単純化モデル(2)
00: 16: 43 その無理がどこに出ているか(1)
00: 16: 58 その無理がどこに出ているか(2)
00: 19: 46 お上主導のビジネス(1)
00: 19: 58 お上主導のビジネス(2)
00: 25: 37 ITソリューションで起きた問題(1)
00: 25: 39 ITソリューションで起きた問題(2)
00: 37: 44 安心社会の特徴(1)
00: 37: 55 安心社会の特徴(2)
00: 44: 57 安心社会の限界(1)
00: 45: 01 安心社会の限界(2)
00: 50: 20 日本型年功賃金とは何だったのか(1)
00: 51: 22 日本型年功賃金とは何だったのか(2)
00: 57: 48 今日のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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