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【HD】組織人事ライブ > 組織人事ライブ 641

衆知錬成の意思決定
ゲスト:籠屋邦夫氏(ディシジョンマインド 代表)


概要:
日本企業は、海外企業と比べると意思決定のスピードが圧倒的に遅い。意思決定に時間がかかっても、よい方向に進んでいればよいが、方向自体に問題がある場合は時間も労力も浪費していることになる。日本企業における意思決定のプロセスにおいて何が問題なのか。本番組では、企業やビジネスマンの戦略スキルや意思決定力向上を支援する研修活動に注力しているディシジョンマインド社代表の籠屋邦夫氏を招き、意思決定プロセスの改善策について解説していただく。
ホワイトカラーの知的生産性に関する議論は、働き方改革、グローバル化の中での組織力向上、ダイバーシティー(多様性)等、活発になっている。残業時間削減や在宅勤務強化など表面的な改善は進んできたが、人材が持つ技術や意欲を十分に生かし切れていない知的生産性の低さが根底にある。

衆知錬成とは、衆知(多くの人々の知恵)を練り上げ、鍛え上げること。現状では衆知雲散のメカニズムが存在する。普通の人たちが、楽しく、やりがいを持って、価値創造するチームをつくるにはどうあるべきか。言われたことしかしない、問題意識がなく状況に合わなくなったルールにしがみつく「弱い個」を脱却、一人一人が個を磨く。どう喝やパワハラ・モラハラ的な発言、「失敗したら責任を取れるのか」など難癖を付ける上司の「衆知破壊」を根絶させるため、人として認め合い、組織を活性化する。抽象的な表現で解釈が難しい「意味不明」な発言を明確化・具体化する。相手の主張をつぶす攻撃の応酬では解決案が積み上がらないため、論点を的確に整理、付加価値のあるつながり合い、連動性を持った集合脳を目指す。

籠屋氏が提唱する「WOWプロセス(Wisdom Orchestrating Workshop)」では、具体的に迷ったり困ったりしている戦略課題について、完成品品評会ではなく、意思決定者グループと検討チームという立場の異なる協働作業者がワークショップを何回か行うことで一緒に意思決定していく。意思決定とは、やり直しができない経営資源(人・物・金・時間)配分を行う決意を意味する。自分でコントロールできることについてのみ意思決定できるが、不確実性がある。不確実性の存在下では、よい意思決定が必ず、よい結果になるとは限らず、悪い結果となるリスクもあるが、それを選ぶ意欲がないところに大きな利益はない。熟考して決断したことであれば不成功でも失敗ではない。衆知錬成した意思決定プロセスを標準化・視覚化することで意思決定の在り方を変えられると、より生産性が上がり、よい方向に進むだろう。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 衆知錬成の意思決定
00: 01: 14 籠屋邦夫氏 プロファイル
00: 03: 52 組織人事Live #641 衆知錬成の意思決定
00: 05: 00 衆知錬成の意思決定
00: 05: 20 はじめに
00: 06: 30 衆知雲散の「あるある」状況
00: 07: 28 プロダクトマネジャー 波野一哲の悩み 【I】
00: 09: 01 プロダクトマネジャー 波野一哲の悩み 【II】
00: 10: 26 一週間前の役員会での発言s(≒衆知雲散の「あるある」発言集)
00: 14: 01 衆知雲散の4レベル
00: 14: 03 衆知雲散の4レベル
00: 15: 18 レベル1:「弱い個」病
00: 17: 42 レベル2:「衆知破壊」病
00: 21: 55 レベル3:「意味不明」病
00: 25: 34 レベル4:「積みあがらない/噛み合わない」病(1)
00: 26: 38 レベル4:「積みあがらない/噛み合わない」病(2)
00: 29: 01 衆知錬成の4ステップ
00: 29: 04 衆知雲散の4レベル」を「衆知錬成の4ステップ」へ!
00: 29: 49 衆知錬成の第1ステップ:「独力・力強化」(1)
00: 32: 18 衆知錬成の第1ステップ:「独力・力強化」(2)
00: 37: 58 衆知錬成の第2ステップ:「衆知活性化」
00: 41: 04 衆知錬成の第3ステップ:「衆知実体化」
00: 41: 56 衆知錬成の第4ステップ:「衆知構造化」
00: 42: 30 WoWプロセス (Wisdom Orchestrating Workshop)
00: 43: 59 「衆知構造化」のためのディシジョンマネジメントの道具立て
00: 44: 07 検討課題の明確化・共有化:ビジョンステートメント
00: 45: 58 論点の洗い出しと意味合い抽出:フォースフィールド・ダイアグラム(修正ザハ案に関して)
00: 48: 51 意思決定基本3要素の階層化:ディシジョン・ヒエラルキー
00: 50: 00 選択肢の設定:ストラテジーテーブルと戦略テーマs
00: 51: 33 各選択肢の「売りと瑕」
00: 51: 37 ベースケース分析(Waterfallチャート)
00: 52: 00 感度分析(トルネードチャート)
00: 53: 09 【再掲】ベースケース分析(Waterfallチャート)
00: 53: 16 【再掲】感度分析(トルネードチャート)
00: 53: 36 TLC以外の価値判断尺度も含めた全体判断:バリュートレードオフ表
00: 55: 12 【再掲】衆知雲散の4レベル」を「衆知錬成の4ステップ」へ!
00: 55: 15 具体的取組みへの提言
00: 55: 19 具体的取り組みへの提言
00: 59: 08 今日のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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