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【HD】組織人事ライブ > 組織人事ライブ 640

日本企業のグローバル化 ~DMG森精機の事例~
ゲスト:高野夏峰氏(DMG森精機株式会社 国際人事部 HRマネージャー)


概要:
海外展開には、現地法人をつくって徐々に広げ、現地企業を買収、その国の市場に参入、本社で雇った外国人を事業展開に合わせて海外へというパターンが多い。意思決定は本社にあり、情報は本社から中央集権で流れる。海外にある同規模の会社と合併や買収により一気にトップへ躍り出るようなグローバル化では、本社機能は分散化、意思決定の権限委譲が進む。グローバル展開の課題と対応策とは何か。DMG森精機株式会社アジア地域人事部門長である高野夏峰氏をゲストに迎えて伺う。
DMG森精機は、森精機製作所として1948年創業、工作機械の製造、販売を行っている。専門性が高い中小企業を幾つも吸収しながら、ドイツの大手工作機械メーカーであるギルデマイスター(DMG)と2009年より業務・資本提携、2013年より社名・ブランド統一、2016年には完全経営統合、同社がドイツのDMGを子会社化した。総従業員約1万2千名は、ドイツと日本で3分の1ずつ、残りはアメリカ・イタリア・ポーランド・ロシア・オーストリアほか、多国籍人種で構成される。

全世界に既存ユーザー約15万社、潜在的ユーザー約15万社、稼働台数は約20万台。販売・加工技術・サービス拠点は46カ国157拠点、生産拠点は7カ国14拠点に広がるが、精度を求められる製品のため、労賃が安い地域ではなく日本やドイツ等、高技術を持つ国が中心となる。売上はドイツ・日本・アメリカが半数を占めるが、一国集中ではなく顧客が要求する多様な地域に展開。業種別受注先は機械・自動車・二輪が多いが、中小企業へのニーズも高く、オーダーメードに近いものが少なくない。

商品を納品して終わりではなく、どうすれば顧客の課題を解決できるか、現地語での使用説明やサポート体制の充実が重要なポイントとなる。今後は多品種少量生産に向かい、欧米での需要増が見込まれている。多国籍人材が共に仕事をするには、現地採用して他国へ転勤させ、方が年金や税金の問題をなくすることだ。同社では文化融合プロジェクトとして「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに社長賞を設けることにしたが、ドイツでは猛反対され「Work、Study、Play」の順に変えるなど、国による文化の違いは大きい。高野氏は生え抜きではなく、マツダをはじめ、ソフトバンク、ゼネラル・エレクトリック、サウジ基礎産業公社等で国際展開・事業再構築に関わってきた経験が生かせると思ったが、それでも驚きの連続だと言う。グローバル化は足し算ではなく掛け算であり、情報流通や組織は複雑化する。出てくる課題を事前に全て予測することは難しい。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 日本企業のグローバル化~DMG森精機の事例~
00: 01: 12 高野夏峰氏 プロファイル
00: 04: 23 日本企業のグローバル化~DMG森精機の事例~
00: 04: 52 会社概要
00: 06: 05 工作機械とは
00: 07: 18 工作機械ビジネスの領域(1)
00: 07: 29 工作機械ビジネスの領域(2)
00: 07: 31 工作機械ビジネスの領域(3)
00: 07: 40 工作機械ビジネスの領域(4)
00: 07: 46 工作機械ビジネスの領域(5)
00: 08: 03 工作機械ビジネスの領域(6)
00: 11: 19 DMG森精機 沿革
00: 14: 40 多様性のある社員構成
00: 17: 30 DMG森精機 連結売上高
00: 19: 05 全世界のDMG MORIユーザー
00: 19: 39 販売・加工技術・サービス拠点
00: 21: 27 生産拠点
00: 22: 37 地域別売上構成
00: 23: 13 受注構成(業種別)
00: 23: 44 受注構成(従業員規模別)
00: 26: 54 2018年 全世界工作機械需要見通し
00: 28: 36 DMG MORIのグローバル化(1)
00: 45: 04 DMG MORIのグローバル化(2)
00: 49: 56 企業は世界市場で競争する - 常に変革が求められる
00: 58: 13 海外展開・国際化とグローバル化の違い
00: 59: 09 今日のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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