ビジネス・ブレークスルーHOMEへ | 会社概要 | BBTサービス一覧 | サイトマップ | BBTサイトについて | お問い合わせ一覧 |

ログイン
【HD】内田和成のビジネスマインド > 内田和成のビジネスマインド 79

内田流ものの見方(24)
深セン現地視察


概要:
人口3万人の小都市にすぎなかった深セン市は、1980年に経済特区に指定されて以降、近隣の大都市香港の製造補完拠点として発展した。2000年に入るとIT(情報技術)企業の進出により人材が集中、「中国のシリコンバレー」と呼ばれるようになり、世界的シェアを占める商品やサービスを提供する企業も増えた。テクノロジーの目覚ましい発展により、スマートフォンさえあれば決裁など円滑な社会生活が可能になる一方、個人の監視体制も強まっており、現代中国が目指す国家の光と影を象徴するような都市であることも事実だ。
深セン市の面積はほぼ東京都に等しく、人口は1400万人。世界有数のIT企業が本拠を構えていることもあり、同市の1人当たりGDPは、国全体で1万ドルに届かない中、台湾と同水準の2万5千ドルに至る。低コストの製造拠点として成り立たったのは過去の話だ。なぜIT企業が集中したかについては、北京や上海は政治的・経済的に巨大になり過ぎ、中国においても、あまり干渉を受けない自由な環境を求めたからと言えよう。

代表的企業の筆頭は1988年創業のファーウェイ(Huwei:華為技術)で、ネットワーク基地局提供を主事業に、売上高は約10兆円に上る。同社ショールームでは、最新テクノロジーを駆使し、市内の人や車の動き・混雑度などがリアルタイムで大画面にマッピング表示される。ただ、不審者を捉えたカメラ映像もあることには驚く。一度注意人物とされると町中のカメラで追われる続ける点は一党独裁体制の怖さだろうか。DJIは、ドローンビジネスで世界シェアの7割以上を占め、農薬散布、道路や橋の保守作業など法人向け機器を主力に展開、最近は軍事機器開発にも進出している。バイオ開発大手BGIは、もともと北京にあった研究所が深セン市に移転、遺伝子解析を大胆に進めるべく、市郊外の山中に巨大施設を構えた。既に数千万人もの解析を終え、世界の技術開発競争へ打って出ようと突き進むスピード感と規模は中国ならではであろう。

一方、ベンチャー企業も多く誕生している。街と建物の配置や環境等の一体整備をAI活用のアプリケーションで運用する、xKool(シャオクール)は今後期待される事業の一つだ。中国国内で猛烈に進むキャッシュレス決裁の流れは同市でも顕著になっている。スーパーマーケットでの買い物の精算、宅配依頼やタクシー手配など、何事にもスマートフォンを経由することで社会生活が完結する仕組みである。無人コンビニはまだ実験段階だが、スマホから容易に個人情報が吸い上げられ、データによる国家統制強化の懸念が強まっていることも確かだ。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 内田流ものの見方(24)~深セン現地視察~
00: 00: 40 内田流ものの見方(24)
00: 00: 44 今回のトピックス
00: 01: 12 本日の内容(深センの位置付け)
00: 01: 31 資料
00: 02: 27 どこにあるの?
00: 02: 44 どこにあるの(拡大図)?
00: 03: 37 深センの歴史と今
00: 06: 45 深センを代表する企業
00: 07: 46 本日の内容(テクノロジー企業)
00: 07: 51 Huawei
00: 10: 07 Huawei本社
00: 11: 37 Huaweiの実力
00: 14: 47 テンセント(騰訊控股)
00: 19: 28 BYD
00: 22: 58 DJI
00: 29: 13 DJIショールーム
00: 30: 11 国家基因庫 China National Gene Bank
00: 30: 55 BGI
00: 34: 06 xKool
00: 37: 11 本日の内容(生活)
00: 37: 16 流通革命最前線
00: 37: 59 無人CVS 「Well Go」
00: 42: 03 大型自動販売機
00: 43: 48 スーパーマーケット 「Ole」
00: 44: 56 アリババのスーパー「盒馬鮮生(フーマー・フレッシュ)」
00: 49: 55 モバイル決済
00: 52: 50 MUJI HOTEL
00: 53: 51 香港からの行き方
00: 55: 50 中国深セン現地視察まとめ
講師紹介: 内田 和成(うちだ かずなり)
早稲田大学ビジネススクール 教授
東京大学工学部卒。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空株式会社を経て株式会社ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイス・プレジデント、現在に至る。
ハイテク企業、情報通信サービス企業を中心に、マーケティング戦略、新規事業戦略、中長期戦略、グローバル戦略策定等のコンサルティングを数多く経験。

『内田 和成』をamazon.co.jpで検索
  アシスタント:坂本安代

Copyright(c)