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【HD】内田和成のビジネスマインド > 内田和成のビジネスマインド 77

最新経営用語を学ぶ(7)
アマゾンエフェクト(後編)


概要:
アマゾンエフェクト後編は、同社の強みがどこにあるかに焦点を当てる。同社は「地球上で最も顧客を大切にする会社」であることをミッションに、「世界最大の品ぞろえ」をビジョンとして掲げ、推奨商品を提案するリコメンデーション機能や自前倉庫の積極運用などオペレーション機能も高度化、巨大仕入れを背景とする価格競争力も随一だ。そこにはチャレンジ精神や、利益を追求しない経営を志向する創業者ジェフ・ベゾフ氏の強いリーダーシップがある。近年は従業員の給与水準の低さが批判を浴びるなどの課題も浮上する。
アマゾンが持つ強力なリコメンデーション機能は「ついで買い」を誘導するもので、マーケティング分野ではクロスセリングと呼ばれ、顧客への提案力は日々進化している。「1-Click」ボタンを加えて買い物を極力簡素化、さらに「バーチャルダッシュ」では、PC内でアイコン化したり、小型リモコンを提供したりして、一つの動作で特定商品の購入が完結する仕組みを構築、消費者の財布内占有率、いわゆるシェア・オブ・ウォレットを高める戦略を推進する。プライム会員には地域限定で「プライムナウ」を提供、注文後1時間以内の配送商品は拡大の一途で、夜食までそろえている。

音声認識技術向上により、アマゾンエコーに実装したクラウドサービスAlexaをベースにした音声認識プラットフォームも著しい進展を遂げる。売上高約20兆円のバイイングパワーも強大で、膨大な物流量をさばくのはアマゾン自慢の巨大自前倉庫だ。「人の仕事を楽にする」ことを目指し、ロボットが指定商品をピックアップするシステムをつくり、人による保管整理を不要にした。

アマゾンは「会社のもうけは投資に向け、顧客サービス向上に役立てる」を企業文化としており、最終赤字決算による無配期間が長かったにもかかわらず、現在の時価総額が世界最大級の約100兆円となったのは、ジェフ・ベゾフ氏の強烈なリーダーシップによる今後のさらなる成長期待があるからだ。氏の考え方は、執念を持った顧客サービス向上、コスト意識の徹底、仕事の結果へのこだわりなどを強く求め、長期志向かつ明確だ。一方、IT企業としては破格に多い約56万人の従業員を抱えていることもあり、同業他社に比べ平均給与額が低く、ベゾフ氏も含めた役員報酬も低水準であることが批判を呼んでおり、今後の課題となっている。徹底した顧客志向と経済合理性を両立させているアマゾンに対抗するには、同社が弱いとされる、中国やアジアなど特定地域で一定のシェアを取るか、ベゾフ氏主導の企業文化のブランド力を構築する以外はないであろう。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 最新経営用語を学ぶ(7)アマゾンエフェクト(後編)
00: 00: 40 内田和成のビジネスマインド 最新経営用語を学ぶ(7)
00: 00: 48 今回のトピックス
00: 00: 57 本日の内容(事業を支えるしくみ)
00: 01: 32 リコメンデーション機能
00: 06: 45 1-Clickとアマゾンダッシュ
00: 12: 47 PRIME NOW
00: 14: 46 アマゾンエコー
00: 16: 47 Amazon Alexaとは何か
00: 19: 50 アマゾン自動化倉庫
00: 21: 16 アマゾン従業員数推移 2007-2017
00: 26: 41 アマゾンの社員の給料は安い
00: 29: 54 本日の内容(組織文化とリーダーシップ)
00: 30: 27 アマゾンの企業理念
00: 36: 25 アマゾンが儲からない理由は、生み出したキャッシュを全て投資に向けているため
00: 40: 29 ベゾスの給料も破格に安い
00: 44: 02 リーダー「ジェフ・ベゾス」
00: 48: 54 アマゾンの強み
00: 52: 23 アマゾンの全体像
00: 53: 28 アマゾンの課題
00: 55: 53 アマゾンへの対抗戦略
00: 58: 42 アマゾンエフェクトまとめ
講師紹介: 内田 和成(うちだ かずなり)
早稲田大学ビジネススクール 教授
東京大学工学部卒。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空株式会社を経て株式会社ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイス・プレジデント、現在に至る。
ハイテク企業、情報通信サービス企業を中心に、マーケティング戦略、新規事業戦略、中長期戦略、グローバル戦略策定等のコンサルティングを数多く経験。

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  アシスタント:坂本安代

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