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日本企業のASEAN戦略 > 日本企業のASEAN戦略 01

アジア経済の台頭と課題


概要:
新興国は世界経済の成長エンジンとなっており、中でもアジアの躍進は著しい。アジア開発銀行は楽観的シナリオにおいて、2050年時点で世界GDPの半分はアジア地域が占める可能性もあると予測する。ただ、これまでの経済拡大は資本や労働力投下に頼る部分が多く、中所得国からさらに発展を目指すには、社会全体の効率を上げる全要素生産性の改善が必要だ。高齢化への備えも避けては通れない。
シリーズでは、経済運営の知見を持ち、少子高齢社会が先行する日本が、いかに互恵関係を築き、革新的政策を支えるかを探る。
講師は、チュラロンコーン大学サシン経営大学院ファカルティ・サシン日本センター所長の藤岡資正氏。氏は英国オックスフォード大学サイード経営大学院にて修士課程を修了、2010年には同大学から経営哲学博士号が授与された。2008年より現職。2010年-2015年サシン経営大学院のエグゼクティブダイレクターおよびMBA専攻長、ケロッグ経営大学院客員研究員等を歴任。アジアを代表する大手上場企業の経営顧問・取締役などを務め、メコン地域における政府系プロジェクトにもリーダーやアドバイザーとして参画。著書は多数あるが、最近の共著『日本企業のタイ+ワン戦略』では官僚経験も交えた提言をしている。
アジアでの日本企業の展開を振り返ると、初期は1970年代の石油危機による国内市場低迷を機に日本製品の輸出先としての位置付けだった。80年代後半には円高の伸長で海外生産体制の構築が急がれ、日本的生産システム自体の輸出が拡大。近年は、日本市場の頭打ちと新興国の消費社会の拡大により、現地市場を取り込んだ価値共創型の進出が主流となり、コスト優位型から市場開拓型投資へ変化しつつある。アジア地域全体のGDP(国内総生産)は1950年からの60年間で約12倍に成長、2020年にはアメリカやEUの経済規模に並ぶと予測されており、日本は巨大市場を取り込んでいく好機と捉えたい。中所得国まで急激に発展したが故の課題も山積しており、しかも各国で一様ではない。韓国やシンガポール等以外の多くの国は1人当たりGDPが伸び悩んでいる。技術革新など資本や労働力以外の生産性向上が伴っていないことが主因と藤岡氏は指摘する。さらに、ラオス・カンボジア以外では、出生率が総人口を維持する2.08を下回り、タイは1.39と日本より低く、高齢社会が遠からず到来する。加えて都市化の進展による渋滞に伴うロスが指摘され、社会構造の変革も欠かせない。
今後日本は、経済先進国として積み上げた知見・経験を生かし、各国の事情に応じた改革提言を行う互恵パートナーを目指すべきであろう。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 アジア経済の台頭と課題
00: 00: 48 藤岡資正 (Dr. Fujioka Takamasa)
00: 03: 05 新興アジアの可能性と市場へのアプローチ(1)
00: 05: 04 新興アジアの可能性と市場へのアプローチ(2)
00: 05: 17 新興アジアの可能性と市場へのアプローチ(3)
00: 05: 36 新興アジアの可能性と市場へのアプローチ(4)
00: 07: 18 アジアの成長をどのように取り込んでいくのか?(1)
00: 07: 57 アジアの成長をどのように取り込んでいくのか?(2)
00: 08: 42 海外展開の意味合いの変化:市場探索型FDIへ(1)
00: 09: 33 海外展開の意味合いの変化:市場探索型FDIへ(2)
00: 11: 37 海外展開の意味合いの変化:市場探索型FDIへ(3)
00: 13: 50 海外展開の意味合いの変化:市場探索型FDIへ(4)
00: 15: 47 アジア経済成長に関する3つのファクト
00: 16: 56 事実その1:急成長したアジア(1)
00: 18: 15 事実その1:急成長したアジア(2)
00: 18: 24 事実その2:NIEs諸国と日本の一人当たりGDPが高く、多くが中所得グループ
00: 19: 23 事実その3(1)
00: 20: 46 事実その3(2)
00: 22: 20 事実その3(3)
00: 23: 36 新興国への注目度の増大:「開発途上国」から「新興国」へ
00: 24: 26 世界経済の成長エンジンとしての新興国
00: 25: 53 新興アジアの需要増を裏付ける新興国の人口増(1)
00: 26: 04 新興アジアの需要増を裏付ける新興国の人口増(2)
00: 26: 21 世界の成長エンジンとしてのアジア
00: 27: 04 新興アジア:新興・発展するアジアは、2020年までに米国およびEU経済に追いつく見通し(1)
00: 27: 59 新興アジア:新興・発展するアジアは、2020年までに米国およびEU経済に追いつく見通し(2)
00: 28: 47 自動車市場の成長率(1)
00: 29: 06 自動車市場の成長率(2)
00: 30: 30 自動車市場の成長率(3)
00: 32: 10 自動車市場の成長率(4)
00: 33: 12 CPセブンイレブンの数(1)
00: 34: 08 CPセブンイレブンの数(2)
00: 35: 32 急速に成長する小売チェーン (Nikkei Asian Review, October 29, 2015 )
00: 37: 59 二つのシナリオ:アジアの世紀 or 中所得国の罠?
00: 40: 32 タイ国の持続的発展に立ちはだかる3つの壁(1)
00: 40: 33 タイ国の持続的発展に立ちはだかる3つの壁(2)
00: 40: 37 2050年 アジアの世紀が実現?(1)
00: 41: 37 2050年 アジアの世紀が実現?(2)
00: 42: 31 第1の壁:成長会計(ヤング1994)から見る中所得国の罠(1)
00: 44: 04 第1の壁:成長会計(ヤング1994)から見る中所得国の罠(2)
00: 44: 10 GDP’s relations with total factor productivity(1)
00: 45: 57 GDP’s relations with total factor productivity(2)
00: 46: 15 Soundness of Chinese economic growth?(1)
00: 46: 25 Soundness of Chinese economic growth?(2)
00: 46: 26 Soundness of Chinese economic growth?(3)
00: 47: 58 第2の壁:少子高齢化(1)
00: 48: 08 第2の壁:少子高齢化(2)
00: 48: 18 第2の壁:少子高齢化(3)
00: 48: 29 先進国の中で、日本は圧倒的な速度で高齢社会を迎えた
00: 49: 19 アジアで進む少子高齢化
00: 50: 10 多くのアジア諸国が日本よりも早いスピードで高齢化を迎える(1)
00: 50: 21 多くのアジア諸国が日本よりも早いスピードで高齢化を迎える(2)
00: 50: 47 多くの国で日本より老化のスピードが速く、一人当たりGDPの低い状態で人口負担期に突入する(1)
00: 51: 10 多くの国で日本より老化のスピードが速く、一人当たりGDPの低い状態で人口負担期に突入する(2)
00: 51: 15 多くの国で日本より老化のスピードが速く、一人当たりGDPの低い状態で人口負担期に突入する(3)
00: 51: 17 多くの国で日本より老化のスピードが速く、一人当たりGDPの低い状態で人口負担期に突入する(4)
00: 52: 53 多くの国で低い年金カバー率
00: 54: 28 第3の壁:都市化にかかわる課題(1)
00: 54: 33 第3の壁:都市化にかかわる課題(2)
00: 54: 38 第3の壁:都市化にかかわる課題(3)
00: 54: 50 バンコクの大渋滞
00: 55: 46 スマートシティの先進国モデルと新興国モデル(1)
00: 56: 36 スマートシティの先進国モデルと新興国モデル(2)
00: 57: 00 政策提言(一部抜粋)(1)
00: 58: 52 政策提言(一部抜粋)(2)
講師紹介: 藤岡 資正()


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  アシスタント:江口 桃子

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