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製造業における価値づくり経営 > 製造業における価値づくり経営 06

価値づくり経営の実践


概要:
競争が激しい現代の製造業では、高品質のものづくりにとどまらず、自社の独自性を発揮し、顧客が喜ぶ価値を創造しなければ生き残れない。日本企業には、協力企業と一緒になって価値づくりを行う共創の取り組みや、擦り合わせ技術など、長年培われてきた強みが存在する。価値づくり経営では、模倣されない組織能力とコア技術に磨きをかけていく環境整備が鍵になる。本番組では、グローバルに成長する優良企業の例を紹介、価値づくり経営を実践するために必要なポイントを提示する。
Apple、Intel、Google、Amazonなど、米国優良企業は、多くが非多角化企業であり、コア事業に集中した戦略を取っている。GEは、これまで11あった事業分野を、インフラと金融の二つにほぼ集約した。総合電機企業は、戦略的課題が複雑すぎるので、経営が難しい。全社戦略の策定・実行にたけていない日本企業にとっては重荷になるだけで、日本の大規模電機メーカーが軒並み苦戦を強いられている現状を見れば明らかだ。一方で、空調機器事業に集中し、幅広い海外市場へアグレッシブな展開を行うダイキンは、順調に業績を伸ばし、2016年には売上高約2兆円、営業利益率10%超を誇る優良企業に成長した。

日本の製造業は、擦り合わせ技術に代表される匠の技などを足掛かりに、顧客価値を創出し続ける戦略が望ましい。目指すべき領域は、クラフツマンシップとマスプロダクションの良いとこ取りを実現する、マス・クラフツマンシップである。Appleは、アルミ板を削り出す「ユニボディー」で、手作りの本物感を提供する。時間のかかる製造工程だが、膨大な投資を行って何千台ものロボドリルを用いることで大量生産を可能にした。

設計開発と営業が一緒になって顧客へソリューション提案を行うことも、価値づくりには有効だ。営業は、顧客との最大の接点であり、「商品を売る」を超えた「価値をつくる」役割を担っている。マツダは、顧客と企業の接点全てがユーザー・エクスペリエンスと捉え、購入前の来店時から顧客の価値を創造できる新世代店舗を展開し始めている。

価値づくりを行うためには、サイエンス、エンジニアリング、アート、デザインを理解して商品を開発できる総合的人材が必要になる。競争が激化する現代では、製造業にも、非常に高度な経営が求められる。分業や外注の在り方を根本から問い直し、組織を見直す時代に来たとも言える。日本のものづくり企業は、業績アップのため、自社の商品・サービスを熟知し、価値づくりを行うリーダーが牽引し、独自性を発揮することが必要である。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 価値づくり経営の実践
00: 00: 44 「製造業における価値づくり経営」全体構成
00: 00: 59 「製造業における価値づくり経営」第6回 価値づくり経営の実践
00: 01: 46 第5回までの位置付けと第6回の内容
00: 05: 29 組織能力と顧客価値に関する「価値づくりの実践」
00: 06: 40 価値づくりの実践
00: 07: 38 組織能力に関する価値づくりの実践:コア技術とコア事業
00: 09: 44 事業における戦略的集中とコアコンピタンス
00: 12: 14 「本業の強み」との関連性と価値づくりの可能性
00: 13: 26 事業が多様すぎる戦略の困難さ
00: 16: 16 企業規模別ROA(総資産営業利益率)
00: 17: 31 ダイキンの強み:空調事業(技術)への集中
00: 18: 42 ダイキン工業株式会社の連結業績
00: 19: 44 ダイキンの成功要因
00: 21: 16 顧客価値に関する価値づくりの実践:統合的価値
00: 22: 48 日本製造業:価値づくりポテンシャルマップ
00: 24: 03 マス・クラフツマンシップ(Mass Craftsmanship)
00: 25: 31 アップルのマス・クラフツマンシップ
00: 27: 51 マツダのマス・クラフツマンシップ
00: 28: 47 匠塗(匠=クラフツマンシップ)
00: 30: 35 マツダ:マスプロダクションの実現
00: 32: 26 獺祭のマス・クラフツマンシップ 科学化と効率化
00: 33: 50 獺祭のマス・クラフツマンシップ 人の手をかける
00: 36: 01 生産財企業の価値づくり:ソリューション価値
00: 37: 40 共創のための提案能力:コンサルティング能力
00: 38: 10 市場起点から顧客起点に(特に生産財)
00: 40: 09 商品開発と営業の価値共創(機能的価値+意味的価値)
00: 40: 56 統合的価値に求められる統合的人材
00: 41: 45 統合的価値には統合的取組みが必要
00: 43: 43 デザイン価値(統合的価値)創出の事例:ダイソン
00: 45: 39 顧客と企業との接点全てがUser Experience(UX)
00: 46: 58 水平分業とアウトソーシングを戦略的に考え直す
00: 50: 07 製造業の「価値づくり」とは
00: 50: 39 「深層の価値づくり」を目指す技術経営
00: 53: 01 深層の価値づくり:鍛え続ける学習のスピードが鍵
00: 54: 02 目指す人材:Super Thinker / Super Leader
00: 56: 04 日本企業の最大の問題点:価値づくりリーダーの欠如
00: 57: 19 第6回 価値づくり経営の実践 まとめ
講師紹介: 延岡 健太郎(のべおか けんたろう)
一橋大学イノベーション研究センター 教授
大阪大学工学部精密工学科卒業後、マツダ株式会社に入社。マサチューセッツ工科大学より経営学修士取得後、同大学よりPh.D(経営学博士)を取得。
現在は神戸大学経済経営研究所教授、経済産業研究所ファカルティフェロー。

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  アシスタント:小泉 陽以

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