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製造業における価値づくり経営 > 製造業における価値づくり経営 05

模倣されない組織能力とコア技術


概要:
企業が生き残るためには、他社に模倣されない組織能力とコア技術を磨き、特定の技術分野に集中して長年にわたり多様な製品を出し続ける「コア技術戦略」を採る必要がある。組織能力とは、企業が年蓄積してきた技術者の問題解決能力など、経験知・暗黙知の集まりであり、外部からは見えにくい長所となる。本番組では、クラレ、キヤノン、3M、味の素など、コア技術戦略で大きく業績を伸ばしている企業や、シャープの失敗事例などを検証し、模倣されない組織能力構築に必要な条件を提示する。
企業が競争力を維持するためには、ユニークな商品を創出することだけでなく、組織能力(コアコンピタンス・底力)で差別化を図ることが必要である。製造技術が成熟した近年では、新しい商品を開発しても、競合他社のリバースエンジニアリングによって模倣され、競争力を失うこともしばしば見られるようになった。各企業は、革新技術(特許)をいろんなかたちで保護・活用しているが、それだけでは強みを維持できない。組織自体が長い時間をかけて経験し構築してきた「積み重ね技術」、コアコンピタンスを軸にした戦略が必要となる。自社の存在意義を認識し、ぶれることなく組織能力を構築活用し、世界市場で戦っていく手法の一つとして、コア技術戦略が有効だろう。市場で常に勝ち続けるためには、企業の核となる技術を特定分野で徹底的に活用し、育成し続けることが鍵となる。

例えばトヨタ自動車は、カンバン方式に代表される製造方式など卓越した組織プロセスで他社の追随を許さない。3Mでは、顧客である自動車メーカーの生産ラインや組立方法の細部まで把握した担当者が研究開発に携わり、顧客ニーズの高い商品を次々と生み出す。市場投入5年以内の商品が全社売上の3割を占めるなど、極めて強固な収益構造を備えている。味の素は、世界NO.1のアミノ酸メーカーとして、研究開発に長年取り組み、バイオ、化成品、医薬・医療など幅広い分野で独自の「アミノサイエンス」事業を展開、拡大させ成功している。

組織能力は、長期的に蓄積された経験知・暗黙知の集まりである。組織能力の何が業績のどこへ貢献したのかが不明瞭なためマネジメントすることは難しいが、組織能力をベースとした経営(コアコンピタンス経営)を実践できれば、企業は力強く成長を続けることができる。事業者は、企業が採るべき方向性を決め、勝ちながら組織能力を構築修正する仕組みをつくりあげることで、永続的な成長を目指していただきたい。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
0.0: 0.0: 0 模倣されない組織能力とコア技術
0.0: 0.0: 44 「製造業における価値づくり経営」全体構成
0.0: 1.0: 24 「製造業における価値づくり経営」第5回 模倣されない組織能力とコア技術
0.0: 2.0: 5 価値づくりの条件:第5回の位置付け
0.0: 4.0: 47 組織能力(コア・コンピタンス)での差別化
0.0: 8.0: 6 組織能力(強味・コアコンピタンス)ベースの経営
0.0: 10.0: 1 「組織能力」のアドバンテージ
0.0: 15.0: 12 組織能力ベース経営(コアコンピタンス経営)の難しさ
0.0: 19.0: 13 技術的優位性の源泉:「革新技術」と「積み重ね技術」
0.0: 24.0: 47 「積み重ね技術」の重要性に関する調査
0.0: 26.0: 13 積み重ね技術の中身(平均20年以上の積み重ね)
0.0: 28.0: 21 特に技術変化が速い場合:積み重ね技術が重要
0.0: 29.0: 17 コア技術戦略:長期的・集中的に鍛えられた技術力
0.0: 30.0: 48 味の素のアミノ酸におけるコア技術戦略
0.0: 31.0: 37 味の素:戦略的なコア技術の蓄積と活用
0.0: 32.0: 59 コア技術戦略とは
0.0: 33.0: 11 技術・商品開発への投資戦略フレームワーク
0.0: 34.0: 34 コア技術戦略:強みの多重利用
0.0: 34.0: 57 キヤノンのコア技術への集中戦略(2015年)
0.0: 36.0: 12 キヤノンの業績
0.0: 37.0: 25 コア技術の選択基準
0.0: 38.0: 5 クラレのコア技術戦略:酢酸ビニル系樹脂
0.0: 38.0: 28 クラレのポバール・エバール
0.0: 40.0: 39 シャープのコア技術戦略の成功と挫折
0.0: 41.0: 45 技術と商品のスパイラル
0.0: 41.0: 52 シャープの失敗要因
0.0: 45.0: 42 3Mのテクノロジープラットフォーム
0.0: 47.0: 39 3Mのプラットフォーム活用戦略:不織布の事例
0.0: 48.0: 16 3Mの業績
0.0: 49.0: 6 3M:5年以内導入の新商品売上高と売上比率の推移
0.0: 50.0: 57 3Mにおけるコア技術の活用と蓄積:データベース
0.0: 54.0: 3 1200回を超えるテクニカルフォーラム(集会)
0.0: 55.0: 16 3Mのコア技術戦略の成功要因
0.0: 56.0: 34 近年のコア技術戦略事例:グーグルマップ(2005~)
0.0: 58.0: 6 第5回 模倣されない組織能力とコア技術 まとめ
講師紹介: 延岡 健太郎(のべおか けんたろう)
一橋大学イノベーション研究センター 教授
大阪大学工学部精密工学科卒業後、マツダ株式会社に入社。マサチューセッツ工科大学より経営学修士取得後、同大学よりPh.D(経営学博士)を取得。
現在は神戸大学経済経営研究所教授、経済産業研究所ファカルティフェロー。

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  アシスタント:小泉 陽以

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