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【HD】大前研一アワー > 大前研一アワー 403

【向研会】不安な個人、立ちすくむ国家
~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~
ゲスト講師:菅原郁郎氏(経済産業省 顧問/内閣官房 参与)
日髙圭悟氏(経済産業省 商務・サービスG サービス政策課)


概要:
2017年5月、経済産業省の若手官僚が中心となってまとめた報告書「不安な個人、立ちすくむ国家」が発表された。報告書では、国家関係や経済・社会構造の変化、技術革新の中で、少子高齢化が進む日本社会と個人がどのような新しい社会システムを採用すべきかという政策の見直しなどが提言されている。本番組では、リポート作成に関わった経済産業省の次官・若手プロジェクトのメンバーである菅原氏、日髙氏、宇野氏、伊藤氏の4名をお迎えし、日本が歩むべき将来像を探る。
日本は、低金利政策を採っても経済が活性化されず、世界一の高齢化社会を迎えた国民は将来の不安を募らせるばかり。この国は、世界でも前例のない低欲望社会に突入した。今は、何をやったら正解かが分からない。われわれは、これまでのように権威や型に頼って不安・不満を解消するのではなく、自由の中にも秩序があり、個人が安心して挑戦できる新たな社会システムをつくるための努力を始めるべきではないだろうか。

人類がこれまで経験したことのない変化に直面し、個人の生き方や価値観も急速に変化しつつあるが、日本の社会システムは少しも変化できていない。このことが人々の焦り、いら立ち、不安に拍車を掛けている。なぜ日本は、大きな発想の転換や思い切った選択ができないままなのか。今後は人生100年、二毛作三毛作が当たり前にもかかわらず、「昭和の標準モデル」を前提につくられた制度と、それを当然と思いがちな価値観が絡み合い変革が進まない。多様な生き方をしようとする個人の選択をゆがめている。

みんなの人生にあてはまり、多くの人たちに共感してもらえる「共通の目標」を政府が示すことは難しくなっている。社会の豊かさを追及することは重要だが、合計値としてのGDP、平均値としての一人当たりGDPを増やしても、かつてほどの個人の幸せにはつながらない。幸せの尺度は一つではなく、ましてや政府の決めることでもない。

「シルバー民主主義」を背景に、大胆な改革は困難と思い込み、誰もが本質的な課題から逃げているのではないか。①一律に年齢で高齢者=弱者とみなす社会保障をやめ、働ける限り貢献する社会へ向かう。②子どもや教育への投資を財政における最優先課題に据える。③「公」の課題を全て官が担うのではなく意欲と能力ある個人が担い手に任せる。など、日本社会が思い切った決断をし、われわれ自身が変わってみせる必要がある。それが、アジア、ひいては国際社会への貢献にもつながっていくはずだ。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~
00: 01: 20 不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~
00: 05: 18 グローバル・メガトレンドと今回の議論のスコープ
00: 05: 32 漠然とした不安や不満・・・
00: 05: 55 液状化する社会~「権威への回帰」か「秩序ある自由」か~
00: 06: 29 「昭和の人生すごろく」のイメージ
00: 07: 27 今後は、人生100年、二毛作三毛作が当たり前。
00: 07: 38 日本の健康寿命は世界一。健康に過ごせる老後は、どんどん伸びている
00: 07: 54 65歳以上でも働く意欲のある人は6割以上
00: 08: 02 実際は、高齢者が働く場はなく、社会的な活動もしていない。・・・では何をしているのか?
00: 08: 21 定年退職を境に、日がなテレビを見て過ごしている。
00: 08: 37 定年後の生き甲斐はどこにあるのか?
00: 08: 47 現状、病院以外で最期を迎えるという選択肢はほとんどない
00: 08: 57 国民医療費の約2割が80歳以上の医療費であり、その多くを入院費用が占めている。
00: 09: 11 日本の母子世帯の貧困率は世界でも突出して高い
00: 09: 23 母子世帯は高齢世帯に比べセイフティネットの恩恵を受けていない
00: 09: 40 貧困が連鎖・固定化する構造
00: 10: 11 現役世代に極端に冷たい社会
00: 10: 25 母子世帯の貧困は社会のひずみの縮図であり、対症療法的な金銭給付だけが解決策ではない
00: 10: 38 日本の若者は貢献意識が高いが、社会を変えられると思えていない
00: 10: 57 その結果、若者は社会貢献を諦め自分中心になっている可能性も
00: 11: 18 例えば、大学においても若手研究者の活躍の場は急速に失われている
00: 11: 41 一人当たりGDPが伸びても、かつてのように個人は幸せにならない
00: 12: 11 一人当たりGDPが幸福度に与える影響は世界的に低下している可能性
00: 12: 20 「つながり」や「健康寿命」も幸福の重要な要素
00: 12: 40 既存メディアに対する信頼は低下し、ソーシャルメディアが信頼される傾向
00: 12: 57 インターネットは情報流通を圧倒的に増やしたが、情報の自己増殖により・・・
00: 13: 10 自分で情報を選び、自分で決断しているつもりが・・・
00: 13: 54 古い固定観と固着化した輝かしき制度の束をどう変えていくか
00: 14: 40 時代遅れの制度を変える様々な抜本的提案は既に出てきている。・・・
00: 14: 52 ①一律に年齢で「高齢者=弱者」とみなす社会保障をやめ、働ける限り貢献する社会へ
00: 15: 25 年齢に縛られない社会保障を通じ多様で複線的な社会参画を促すことで、・・・
00: 15: 38 ②子どもや教育への投資を財政における最優先課題に
00: 16: 04 少子化であればこそ、子供の教育にもっと投資を
00: 16: 30 変化が激しい時代を生き抜く個人を支える・・・
00: 16: 48 ③「公」の課題を全て官が担うのではなく、意欲と能力ある個人が担い手に
00: 17: 32 意欲と能力ある個人が「公」の担い手に
00: 18: 17 2025年には、団塊の世代の大半が75歳を超えている。
00: 19: 20 日本は、アジアがいずれ経験する高齢化を20年早く経験する。
00: 39: 53 価値観が変われば、制度も変わり、世の中は変化しうる(「胃ろう」の例)
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニー ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を経て現職。
オーストラリアのボンド大学の評議員兼経営学部教授でもある。著書多数。

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