●消費者はどのように価格の高低を判断するか
消費者の価格判断のポイント(内的参照価格)とは何か
「内的参照価格」とは、値頃感のことです。例えば、1000円の商品を1000円で継続し
て販売する場合と最初に800円で販売してその後1000円に戻して販売する場合とでは、
当然消費者の反応も変わってきます。特に後者の場合は、消費者の反応が大きいのです。
これは最初に販売した価格を自分の値頃感として認識しているので、価格を戻した時に値上げされて損した気分になってしまうからです。対応策として、消費者へのアナウンスをしっかり行う、クーポンを利用する、セットで販売するバンドル販売を行う、などがあります。
「外的参照価格」とは、メーカー希望小売価格、参考価格、当店通常価格などのことです。消費者は、内的参照価格、外的参照価格、実売価格の3種類の価格を手がかりに購買時の判断を行います。
●参照価格(値頃感)は変化させうるか
消費者の価格感度の下げ方(価格に鈍感にさせる方法)
消費者の価格に関する反応を鈍らせ、値頃感を変化させるためには、「購買関与を高める」と「文脈効果を活用する」の2つの方法があります。
前者は製品に対するこだわり・関心
を高めることで購買の意欲を高めるものです。
例えば、「健康・安全」をテーマにしたプ
ロモーションなどがあります。
後者の文脈効果とは、山に登った時に通常の価格よりも
はるかに高いビールを購入することに抵抗がないように、状況が異なると同じ製品に対
しても消費者の値頃感が変化することを指します。代表的な文脈効果にカテゴライゼー
ションがあります。これは、これまでのカテゴリーの中に製品を出し入れするのではな
く、新たにカテゴリーを創造することで新たな事業機会を見つけることです。
例えば、
「ホールズ」はキャンディーというカテゴリーの中では高い価格が設定されていますが、
これを大人向けに「爽快感」「喉の健康」をコンセプトに提案しました。これにより新た
な用途による新市場の開発に成功し、通常のキャンティーとは異なるカテゴリーと認識
され、高価格でも市場に受け入れられたのです。
この2つの方法により、むやみに価格
を安くするのではなく、消費者のこだわる属性に注目し、価格に鈍感にさせることがで
きます。
●注目すべきグーテンベルグ仮説
消費者の価格判断のポイント近辺には価格に鈍感な領域が存在
「グーテンベルグ型モデル」とは、価格の上昇に反比例して、売上が減少するという従
来型の価格設定モデルとは違い、ある一定範囲の価格帯では売上は変わらず、企業は消
費者の受け入れる一番高い価格設定を行うべきというものである。
これにはまだ研究段
階であり、まだまだ検討の余地がある。