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大成長時代へ漕ぎ出せ 2016 > 大成長時代へ漕ぎ出せ -2016- 05

七転び八起き~人生の荒波をのりきる!~
ゲスト:森 幹雄氏(クラウンライングループ 代表取締役会長)


概要:
クラウンラインは海外引っ越し専門会社であり、アジアを中心に、北米、中東を含め、11カ国に拠点を持っている。物を運ぶ物流サービスだけでなく、顧客の立場に立って、現地の気候や風土、不動産状況なども、きめ細かく情報提供するのが売りだ。引っ越しだけに限らず、生活情報誌を出版したり、日本語FM放送を手掛けたり、多角的に経営している。
本番組では、同社本社があるシンガポールに出向き、同社代表取締役会長である森幹雄氏に、同社の歩みや、日本人が海外で成功する秘訣などを伺う。
森氏は父親が船乗りであったことから、幼少期より海外への憧れを抱いて育った。工業高校卒業後、日立製作所へ入社するが、高卒で大企業では出世は望めないと悟り、3年で退社。渡米し、半年間語学学校に通う。帰国後、再就職しようにも、いったんレールを外れてしまうと、日本では敗者復活もセカンドチャンスもないことに気付く。
再び海外を目指し、シンガポールにある外資系物流会社に転職。1980年に独立、日本人による日本人のための海外引っ越し会社「CROWN LINE (PTE) LTD」を設立した。当初はトラックも倉庫も従業員もなく、日系企業が多く入っているビル内にオフィスを借り、アウトソーシングで営業のみを行った。「辞令が出たらクラウンへ」というキャッチコピーを入れたチラシを配り、目立つようにサイズが少し大きい名刺をつくるなど、地道に営業。当時は競合する企業がなかったため、事業は順調に進んだ。人を雇い、事業を拡大していくが、1年目で家やベンツを買ったり、飲み歩いたり、自分だけがいい思いをしていたため、社員が反発。独立されたり、売上金を持ち逃げされたり、イラン・イラク戦争時に物資を運ぶ事業で失敗して3億円の借金を抱えたり、片腕だった社員を交通事故で失ったり、艱難辛苦に見舞われた。そのとき妻から「二人の子どもは自分が育てる。かばん一つで来たのだから、かばん一つで日本に帰りなさい」と言われ、大和魂に火がついた。おめおめと日本に帰れるかと奮起して、1からやり直すことを決意。「俺が、俺が」という意識を改め、待遇も改善して社員一人一人を大切にすることを心掛けた。
海外で成功するには、高い志があるかどうかが重要だ。ローカルで、すでにある市場には出て行かない。チャンスだと思ったら一気に挑戦する。アイデアは考えるだけでなく、実践して、反応を確かめて進化していく。ちょっとした工夫が成功につながる。米やヌードルを食べ、文化も日本となじむのは、欧米ではなくアジアだ。挑戦したい若者は、いつでも受け入れたいと、森氏は締めくくった。
講師紹介: 椿 進(つばきすすむ)
Asia Africa Investment and Consulting(AAIC) 代表取締役/ファウンダー
ビジネスブレークスルー大学、 ビジネスブレークスルー大学大学院 経営学研究科経営管理専攻(MBA) 教授

ボストンコンサルティンググループ(BCG)、パートナー・マネージングダイレクターとして、ハイテク、情報通信、インターネット、メディア・コンテンツ分野において、事業戦略、M&A戦略、新事業立ち上げ、グローバリゼーション等の プロジェクトを実施。95年-96年にはサンフランシスコオフィス勤務。 大手通信会社、大手携帯電話会社、大手電機メーカー、大手ハイテク部材企業、大手ゲーム会社、大手テレビ局、IT・ネット企業、 消費財企業などのコンサルティングを15年にわたって経験。
2006年より上場会社代表取締役に就任。
(株)タカラトミー、(株)竜の子プロダクション、(株)アトラス などの社外取締役を歴任。
2008年に現アジア・アフリカ・インベストメント&コンサルティング(AAIC)社を創業。
代表取締役社長/代表パートナー就任。
中国・東南アジア・インド・中東・アフリカなどの新興国において、新規事業育成、市場参入支援、M&Aおよびパートナー探索支援、事業転換支援など、コンサルティングと投資を通じて実施。
2014年には日本初のアフリカ専用のファンドを組成。現在はアフリカ・ヘルスケア・ファンド(AHF)を運営中。
著書に「超加速経済アフリカ: LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図(東洋経済新報 社)」「日本企業のグローバル戦略入門(プレジデント社)共著」など他執筆・ 講演多数。

東京大学教養学部基礎科学第一学科卒

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  アシスタント:大里 希世

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