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大成長時代へ漕ぎ出せ 2016 > 大成長時代へ漕ぎ出せ -2016- 02

テーマ:日本の品質とサービスを世界に
ゲスト:山川博功氏(株式会社ビィ・フォアード 代表取締役)


概要:
株式会社ビィ・フォアードは、2004年の創業以来、10年間で12万6千台を超える中古自動車を、世界100カ国以上の国々に販売している。特にアフリカへの出荷が盛んで、総売上約500億円のうち7割を占めている。本講座では、同社取締役社長の山川博功氏をお招きし、なぜアフリカで他に類を見ないほど活発な取引を展開できているのだろうか。越境EC(日本製品をインターネットで外国人に売る)の全容や、新興国の人々の心をつかんだ現地でのふれあい行動、人材雇用の方法等、ビジネスの秘訣を聞く。
ビィ・フォアードの新興国への進出は、偶然の1台から始まる。顧客に頼まれた廃棄寸前の車を販売サイトに載せたところ、アフリカへ売れたことに端を発する。当時、日本の中古車市場はリーマンショック後の安値が続いていたが、これをチャンスに、2008年ころから一気に仕入れ数を伸ばしていく。一方、アフリカでは既に他社が出ていても、販売方法が荒っぽく、日本のサービス精神は十分に発揮できていなかった。同社はまず人々のニーズに耳を傾け、要望に応え商品の見える化を行った。サイトには色や形、アクセサリー等、多様な車を紹介、販売車をあらゆる角度から見られるように、1台につき35枚の写真をアップ。契約後の入金確認や配送状況等も全てネットで見えるようにした。ITシステムを使ったサービスは評判を呼び、ページビューは1カ月に6千万回を越えるようになった。
新興国ならではの課題にも取り組んだ。例えばアフリカではブローカーの複数介入や、内陸国では日本から港へ到着する車の搬送問題があったが、同社は独自に物流網を確立、自宅まで責任を持って届けるようにしている。現地にはPC閲覧や相談が自由にできるオフィスを置き、ネット環境のない人でも不安なく選ぶことができるようにした。CSR(企業の社会的責任)も積極的に手掛けており、障害者支援施設へ46万点の生活用品や専用バスを寄贈したり、マラウイでは地元サッカーチームとオフィシャルスポンサー契約を締結した。雇用に関しては、国境を越えた平等な採用を保ち、現在28カ国、30言語のスタッフが活躍している。業務の流れは全てIT化され、誰にでも活躍の場を提供しているのが特徴だ。アフリカ諸国では、外国製の粗悪品が出回っていることが多いが、山川氏は「前へ、日本の品質とサービスを世界に」を信念に、今後、車以外の商材も積極的に売っていくという。現地文化と最新のIT技術を駆使したビジネススタイルは、世界へ貢献する日本企業の在り方として今後、目指すべき姿だろうと椿氏は講評を述べた。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 日本の品質とサービスを世界に
00: 01: 01 山川博功(やまかわ・ひろのり)さん
00: 07: 46 BE FORWARD
00: 08: 03 年間15万台の中古車を世界へ!
00: 08: 47 ビィ・フォアードの実績
00: 09: 35 ネット通販 売上高ランキング
00: 10: 44 10年間で500億円まで成長
00: 12: 35 世界124ヶ国と取引実績あり
00: 17: 30 この方は誰でしょうか?
00: 17: 40 アフリカに売れた最初の一台
00: 18: 00 様々なニーズに耳を傾けた
00: 20: 14 ITによる解決+現地化による解決
00: 20: 26 ①BtoCに向けた商品の見える化
00: 23: 02 ②見て楽しい豊富な品揃え
00: 23: 53 ③ITを活用したCRMの実施
00: 25: 21 6,000万PV/月
00: 26: 25 ①現地にオフィスを設けた()
00: 27: 01 ①現地にオフィスを設けた(2)
00: 27: 20 ①現地にオフィスを設けた(3)
00: 28: 32 ②参考:アフリカにおける物流網(1)
00: 30: 38 ②参考:アフリカにおける物流網(2)
00: 30: 51 ②物流網の確立
00: 32: 43 ③Zambia postalと連携した販売(1)
00: 35: 03 ③Zambia postalと連携した販売(2)
00: 35: 34 ③Zambia postalと連携した販売(3)
00: 35: 52 ④CSRを通じ、地元の発展にも貢献(1)
00: 36: 40 ④CSRを通じ、地元の発展にも貢献(2)
00: 37: 07 ④CSRを通じ、地元の発展にも貢献(3)
00: 37: 11 ④CSRを通じ、地元の発展にも貢献(4)
00: 37: 52 ④CSRを通じ、地元の発展にも貢献(5)
00: 38: 27 ⑤現地イベントの開催を支援
00: 39: 34 ⑤サッカー大会の開催を支援(1)
00: 40: 04 ⑤サッカー大会の開催を支援(2)
00: 40: 20 ⑤サッカー大会の開催を支援(3)
00: 41: 08 マラウィのプロサッカーチームとオフィシャルスポンサー契約を締結(1)
00: 41: 27 マラウィのプロサッカーチームとオフィシャルスポンサー契約を締結(2)
00: 43: 41 国境を越えた平等な採用(1)
00: 45: 11 国境を越えた平等な採用(2)
00: 45: 48 「IT」×「現地化」×「グローバルスタッフ」
00: 45: 53 現地の人材で高サービスを実現
00: 48: 12 海外には日本の仕組を持ち込み(1)
00: 49: 15 海外には日本の仕組を持ち込み(2)
00: 50: 05 活躍の場を提供
00: 52: 12 「IT」×「現地化」×「グローバルスタッフ」
00: 54: 33 前へ、日本の品質とサービスを世界に
00: 56: 01 すでに車以外の商材も輸出
00: 57: 26 前へ
講師紹介: 椿 進(つばきすすむ)
Asia Africa Investment and Consulting(AAIC) 代表取締役/ファウンダー
ビジネスブレークスルー大学、 ビジネスブレークスルー大学大学院 経営学研究科経営管理専攻(MBA) 教授

ボストンコンサルティンググループ(BCG)、パートナー・マネージングダイレクターとして、ハイテク、情報通信、インターネット、メディア・コンテンツ分野において、事業戦略、M&A戦略、新事業立ち上げ、グローバリゼーション等の プロジェクトを実施。95年-96年にはサンフランシスコオフィス勤務。 大手通信会社、大手携帯電話会社、大手電機メーカー、大手ハイテク部材企業、大手ゲーム会社、大手テレビ局、IT・ネット企業、 消費財企業などのコンサルティングを15年にわたって経験。
2006年より上場会社代表取締役に就任。
(株)タカラトミー、(株)竜の子プロダクション、(株)アトラス などの社外取締役を歴任。
2008年に現アジア・アフリカ・インベストメント&コンサルティング(AAIC)社を創業。
代表取締役社長/代表パートナー就任。
中国・東南アジア・インド・中東・アフリカなどの新興国において、新規事業育成、市場参入支援、M&Aおよびパートナー探索支援、事業転換支援など、コンサルティングと投資を通じて実施。
2014年には日本初のアフリカ専用のファンドを組成。現在はアフリカ・ヘルスケア・ファンド(AHF)を運営中。
著書に「超加速経済アフリカ: LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図(東洋経済新報 社)」「日本企業のグローバル戦略入門(プレジデント社)共著」など他執筆・ 講演多数。

東京大学教養学部基礎科学第一学科卒

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  アシスタント:小泉 陽以

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