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【HD】大前研一アワー > 大前研一アワー 377

【小さな地域が輝くイタリア 国に頼らない地方創生 Part2】
“地域”の中小企業が国際競争力を持つ


概要:
2015年向研会イタリア視察旅行報告の2回目は、イタリア北部地域のミラノ、ベネチア、トレビーゾ各都市の産業動向である。いずれの地域でも、家族経営を特徴とする数多くの中小企業が技術力やブランド力を磨いて世界的競争力のある製品をつくりあげている。ファミリービジネスによって企業内の結束と相互信頼を醸成、企業同士で強固なネットワークを築き上げ、地域全体で大企業に匹敵する企業集団を形成してグローバルなビジネスを展開する。イタリアのビジネスモデルは地方創生が課題の日本も大いに参考になる。
イタリア北部に位置するロンバルディア州。プラダなど有名ファッション関連をはじめ産業も盛んで、歴史的な建築なども多数有する同州のGDP(国内総生産)は全イタリアの約25%に達する。年間売上高約900億円、130店以上の直営店を展開する家族経営体制の一つ、モンクレールの本社も同州都ミラノにある。高級ダウンジャケット等が代表的製品で、アルマーニなど有名デザイナーがファッションを創造、エレガントかつ遊び心を併せ持つ独創的製品を世界に届け続ける。国際的に注目を集めるパリ・コレクション開催の前週にミラノ・コレクションを配置するなど、マーケティング戦略面での工夫も怠らない。
同じく北部ベネト州の州都ベネチアは、「水の都」として古来外国人を呼び込み、外交力と海を介して外国へ向かうエネルギーを育て、ベネチア出身のコロンブスは米大陸を発見する。難工事を行ってまで大型客船クイーン・エリザベス号を寄港させたのは、実利面だけでなく海洋都市としての誇りもあるだろう。そのベネチアの活力を共有する都市トレビーゾは、やや北方に位置し、1万社以上ある域内企業の中からスキー用品等を製造する売上高約420億円のテクニカ・グループを訪ねた。合併・買収戦略でノルディカやブリザードなどの有名ブランドを取り込みながら家族経営を通じて従業員の情熱や夢を共有することでイノベーションを産み出し、企業や製品への帰属意識を高める経営指針を堅持している。
イタリアでファミリービジネスを展開する企業は全企業の74%、従業員は70%を占める。日本と異なるのは、イタリアの付加価値力の67%は中小企業発という点である。歴史的に都市中心体制だったイタリアでは、外国人勢力に対抗するには家族同士が団結し、地域ネットワーク力を強化する必要があった。現在グローバルに活躍するイタリア中小企業の製品が世界中で支持されるブランド力と品質を兼ね備えているのも地域連携が強い経営環境が大きく影響している。地方が持つ技術力を生かし切れない日本の各地域には参考になる。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 小さな地域が輝くイタリア国に頼らない地方創生Part2 “地域”の中小企業が国際競争力を持つ
00: 03: 14 向研会2015年度の海外視察国と主な訪問都市
00: 03: 49 向研会2015年度海外視察での視察先
00: 10: 51 ロンバルディア州の概要
00: 11: 49 モンクレールの概要
00: 20: 12 イタリアファッションの特徴
00: 23: 31 イタリアにおける4大海洋都市国家
00: 26: 51 ベネツィア共和国を繁栄させた要因
00: 29: 44 ヴェネト州の概要
00: 31: 41 ベネツィアの概要
00: 38: 48 ベネツィアン・グラスとムラーノ島
00: 43: 49 トレヴィーゾ県の概要
00: 45: 19 トレヴィーゾ工業同盟
00: 55: 31 訪問先以外のトレヴィーゾに立地する主な企業
00: 56: 35 トレヴィーゾの輸出品
00: 57: 08 テクニカ・グループの概要
00: 58: 39 欧州各国のスキー靴の輸出状況
01: 05: 08 CAME(カーメ)の概要
01: 14: 20 テクサの概要
01: 22: 49 フォレルの概要
01: 30: 06 イタリアのファミリービジネスの特徴
01: 31: 43 世界最古の企業100社にランクインする主な企業
01: 32: 02 ファミリービジネスがイタリアで活発な理由の一考察
01: 33: 16 イタリアの主なファミリービジネスの事例
01: 34: 50 イタリアのファミリービジネスが抱える課題
01: 37: 02 ALFグループの概要
01: 38: 21 イタリアの家具産地の状況
01: 48: 36 中小企業のうち海外展開する企業の割合
01: 50: 12 欧州主要国の企業規模別の付加価値創出割合
01: 53: 42 イタリアの魅力になっている“スロー”な価値観
01: 54: 45 イタリアの街並み・景観の魅力
01: 56: 42 イタリアの魅力とソフトパワー
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニー ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を経て現職。
オーストラリアのボンド大学の評議員兼経営学部教授でもある。著書多数。

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  アシスタント:大里 希世

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