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【HD】大前研一アワー > 大前研一アワー 376

【小さな地域が輝くイタリア 国に頼らない地方創生 Part1】
“地域”の魅力が国際ブランドになる


概要:
日本では、少子高齢化、限界集落などの問題を抱えた地方経済が低迷し、第1次産業のみならず中小企業の苦戦が続いている。日本政府は対策を講じるも、以前からある税金ばらまき政策の延長では持続した効果が期待できない。翻って海外に目を転じると、日本と国家債務が同程度に推移するイタリアは、地方企業が元気で、世界市場で確固たるシェアを獲得している。日本とイタリアの本質的な違いは何か、どのようにしたらイタリア型地方創生が可能になるのかを検証し、日本の地方経済復興へのヒントを探る。
日本とイタリアは、GDPの成長率、債務残高など、国家としては似たような経済状況にあるが、イタリアの地方経済は、国家債務の深刻な状況を感じさせないほど好調だ。地方企業や協同組合が世界市場にダイレクトにアクセスし、マーケットを勝ち取っている。
イタリアは、1922年に誕生したムッソリーニ政権時代、非常に強固な中央集権国家の体制を築いていたが、1970年以降、産業、保健政策等での権限を地方都市に拡大した。現在は、20州、101県、8092のコムーネ(日本の市町村に相当)それぞれが、各地域が持つ特色を十二分に生かし、世界のトップブランドを構築している。例えばルネサンス芸術の中心地フィレンツェで有名なトスカーナ州は、農業・畜産・皮革加工産業が盛んで、1970年代からイタリアワインのブランド化・近代化を引っ張る。
ブランド確立の礎となっているのが、EUの地理的表示(GI)保護制度で、原産地呼称保護(PDO)と、地理的表示保護(PGI)がある。イタリアの地方都市産業は、これらの認証制度を取得して、世界市場で差別化を図っている。子羊の肉のアバッキオ・ロマーナや、リンゴのメラ・アルト・アディージェなど、イタリアの各地で取得している地理的表示制度の登録件数は、他国のものと比較しても格段に多い。皮革産業は、なめし工程に劇薬を使用するため、排水処理が大きな負担となり世界各国で衰退したが、イタリアでは、なめし職人(タンナー)や加工業者、機械・薬品メーカーが集積し組合を結成、合同で水処理を行うなど関係者間の役割を細分化、効率化し生き残ってきた。
イタリアでは、村、農民などが一致団結して地方の特色を生かした産業で厳しい品質基準、工程基準をつくり、世界に冠たる地域ブランドを構築。世界市場に売り込み、各地で売上げ機で700億円から1千億円規模の産業が成長した。日本の地方も、イタリアの地方産業から戦略を学び、中央政府に頼らない地方創生を成功させてほしい。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 小さな地域が輝くイタリア 国に頼らない地方創生 Part1 “地域”の魅力が国際ブランドになる
00: 02: 16 向研会海外視察訪問国
00: 03: 27 GDPの国際比較
00: 03: 37 債務残高の国際比較
00: 05: 55 向研会2015年度の海外視察国と主な訪問都市
00: 06: 28 向研会2015年海外視察での視察先
00: 09: 41 イタリアの略史
00: 12: 01 統一までのイタリアの都市国家の変遷
00: 13: 38 イタリアの地方制度
00: 15: 17 イタリア20州
00: 17: 10 イタリア主要地域の地域性の一考
00: 21: 00 イタリア各州の一人当たりGDP
00: 21: 33 イタリア各州の失業率
00: 27: 43 観光客受け入れ上位国
00: 29: 09 第3のイタリア
00: 30: 25 トスカーナ州の概要
00: 33: 31 イタリアの主な輸出品目
00: 33: 55 主要先進国の食料・農水産品の輸出入額
00: 38: 54 EUの地理的表示(GI)保護制度
00: 40: 56 地理的表示保護制度を持つ主な製品とその特徴
00: 42: 05 各国の食品における地理的表示制度の登録件数
00: 42: 46 食品分類ごとの地理的表示制度の登録件数
00: 43: 16 欧州各国のオリーブオイルの地理的表示認証数と販売額
00: 43: 50 イタリアの主なDOP取得のオリーブ産地
00: 44: 37 日本の農水産品“ブランド”の問題点
00: 45: 39 日本版地理的表示の第1弾に選ばれた7産品
00: 47: 33 ワイン生産量の推移
00: 47: 42 世界の主なワイン輸出国
00: 48: 04 国別の地理的表示保護制度の事例(ワイン)
00: 48: 52 欧州各国ワインの地理的表示保護制度の登録数
00: 49: 03 イタリアの州別ワイン生産量とDOPが占める割合
00: 49: 34 イタリアの産地別DOPワイン生産量と生産額
00: 49: 58 イタリアワインのブランド化の経緯
00: 55: 54 日欧主要国の主な皮革製造業の生産額
00: 56: 25 日欧主要国の主な皮革製造業の輸出入額
00: 56: 44 イタリアの主要地域別の皮革産業
01: 01: 40 日本とイタリアの皮革産業を取り巻く環境
01: 03: 46 プラート繊維業の概況
01: 11: 42 エミリア・ロマーニャ州の概要
01: 13: 30 欧州各国のチーズの地理的表示認証数と販売額
01: 13: 45 イタリアの主なDOP取得のチーズ生産地
01: 14: 17 パルミジャーノ・レッジャーノ
01: 22: 06 欧州各国の生ハム等肉製品の地理的表示認証数と販売額
01: 22: 29 イタリアの主なDOP取得の肉製品生産地
01: 23: 12 プロシュット・ディ・パルマ
01: 24: 59 ロンバルディア州の概要
01: 27: 50 コモの概況
01: 42: 42 ピエモンテ州の概要
01: 43: 45 エルメネジルド ゼニアの概要
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニー ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を経て現職。
オーストラリアのボンド大学の評議員兼経営学部教授でもある。著書多数。

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  アシスタント:大里 希世

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