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【HD】経営とデザイン > 経営とデザイン 11

ゲスト:佐藤 卓氏(株式会社佐藤卓デザイン事務所 代表)


概要:
株式会社佐藤卓デザイン事務所は、1984年設立以来、商品パッケージやシンボルマークは元より、企業の構造・システム等、全体的なグランドデザインを手掛けている。日本でのデザインの考えは、いまだに、かっこいいとかおしゃれ度が先行し、意匠としての概念が強いが、佐藤氏の常にクライアントと会話を重ねながらつくりあげていく手法は、経営元から関わっていくデザイナーのあるべき姿といえる。
本講座では、企業側と意思疎通の中でデザインの方向性を決めていく実例を、講師の解説を交えながら紹介する。
企業にとっての大量生産品は、不特定多数の人が目にする重要なものである。企業の顔ともいえるトップ商品を手掛けてきた佐藤氏は、まず目指す方向を全員で探って、出たアイデア全ての見える化を行い、そこから微調整を繰り返していくスタンスを取る。その際、自分の個性を前面に出すことは決してないという。
2001年から参加している明治乳業(現・明治)新しい牛乳のキーワードは「そのまま」だった。心掛けたのは「いかにも感」がないこと。普通の名前のおいしい牛乳をコンセプトに、事業に関わるメンバーの意見を整理整頓し、『おいしい牛乳』が生まれた。オイルカットが特徴の化粧品メーカーオルビスとは8年前からの付き合いだ。当時、革新的化粧品と評価が広がり事業拡大を進めていた頃だった。だが、種類を増やせば増やすほど輪郭がぼけてきたのも事実である。社長から相談を受け、一商品よりブランド全体を磨くプランを経営側と一緒に立てていった。
デザインマインドを育む取り組みとして、NHK・Eテレの『にほんごであそぼ』『デザインあ』等の子ども向け番組の総合指導も、佐藤氏は手掛ける。後付けではない本当の面白さ、大切さを子どもたちに伝え、将来、新製品開発に生かしてほしいとの願いだ。佐藤氏はもともと「付加価値」というものを認めていない。価値を加えることで本当にいいものが見えなくなる危険性がある。潜んでいる価値を見いだして、世の中につないでいくことが重要と考える。
企業にとっての価値・らしさは、組織自身でも気が付かないことがあるとも佐藤氏は指摘する。デザイナーの役割は「自分らしさ」を上級品にして見せることでなく、真実を伝えるブランディングの道案内することだと講師は言う。
米国ではAppleのように経営とデザインが密接に関係している会社が多いが、日本ではまだデザインの重要性に気付いていない企業が多い。一貫して企業らしさを引き出すためストイックかつ集中するスタイルは、デザイナーの最適化された姿だと講師は締めくくった。
講師紹介: 坂井 直樹(さかいなおき)


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  アシスタント:江口 桃子

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