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【HD】組織人事ライブ > 組織人事ライブ 609

ゼミナール 組織人事の世界観(3)~仕事観、人間観~
ゲスト:石原直子氏(リクルートワークス研究所 機関誌Works編集長)
    狩野尚徳氏(キヤノン株式会社 人材開発部 部長)


概要:
組織や人事には個人の世界観が反映されるため、狭い経験で勝手な持論を掲げると、マネジメントに影響を与えてしまう。特に経営者や人事の幹部は、さまざまな勉強や幅広いインプットをした上で健全な思考を持つべきである。そのベースを築くべく、近現代の社会科学や自然科学の名著を高橋氏が10冊選び、ゲストとともに議論する。
5回シリーズの第3回は、石原直子氏、狩野尚徳氏を迎え、「仕事観」「人間観」について、それぞれに関する本を紹介。本を読んでから見ると、より理解が進むだろう。
仕事観について、マックス・ウェーバー著『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に学ぶ。労働は天から与えられた使命・天職であり、ぜいたくな消費のためではなく、将来の蓄えのために働くというプロテスタンティズムの価値意識によって、こつこつ働く仕事観が西洋に浸透し、産業社会が形成された。それが発展し、米国では宗教的意味が薄れ、営利活動がスポーツ的な競争意識になり、資本主義が発達したと著者は説いている。
日本でも明治維新以降、儒教や朱子学の普及で、こつこつ働くことをよしとする価値観が定着し、国が発展してきたという共通性が見られる。20世紀に工業化が確立され、宗教の影響力は衰え、社会的刷り込みによる労働観が希薄になってきた現代。欧米も日本も、自己成長や働きがいといった内的満足の志向が強まり、特に優秀な人は、自分の給料よりも社会に役立つ仕事への志向性が高まっている。今後は、他者への価値提供が内的満足につながるという労働観を共有するなど、社員教育も変えていく必要があるのではないか。
人間観について、エーリッヒ・フロム著『自由からの逃走』に学ぶ。人間は未熟なまま生まれる動物であり、幼児期には親との強い絆を必要とするが、自我の確立によって、その従属を脱する。同様に、資本主義の発展によって人間は中世の束縛的社会から解放され、自由を得た。だが一方で孤独や無力感を感じるようになり、結局はナチズムに従属する道を選ぶ。人は自由の重みに絶えられずに逃避し、盲目的従属を選ぶ傾向がある。
安定感と帰属感は人を大きく引きつける価値観であり、ルールに縛られようとも、その中の人々が幸福感を得ているなら、それは心地よい環境だといえよう。だからといって、自らの自由意志を放棄して従属することがいいわけではない。大企業に魂を売り渡すことなく、組織の絆や知識共有を活用しながら自立的キャリアを形成するためには、介護や子育てなど、いまの時代に対応する福利厚生を充実させ、安心感を与えることが大切だろう。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 ゼミナール 組織人事の世界観(3)~仕事観、人間観~
00: 01: 45 ゼミナール 組織人事の世界観(3)~仕事観、人間観~
00: 01: 58 ゼミナールの目的
00: 02: 34 テーマと課題図書
00: 03: 17 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」のキーメッセージ(1)
00: 03: 23 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」のキーメッセージ(2)
00: 06: 35 仕事観「プロテスタンティズムの~」 石原直子氏(1)
00: 08: 31 仕事観「プロテスタンティズムの~」 石原直子氏(2)
00: 08: 34 仕事観「プロテスタンティズムの~」 石原直子氏(3)
00: 10: 27 仕事観「プロテスタンティズムの~」 石原直子氏(4)
00: 13: 10 仕事観「プロテスタンティズムの~」 狩野尚徳氏(1)
00: 15: 32 仕事観「プロテスタンティズムの~」 狩野尚徳氏(2)
00: 18: 36 仕事観「プロテスタンティズムの~」 狩野尚徳氏(3)
00: 20: 03 仕事観「プロテスタンティズムの~」 狩野尚徳氏(4)
00: 23: 30 キャリア観労働観の大きな流れ
00: 31: 13 「自由からの逃走」のキーメッセージ
00: 36: 42 人間観「自由からの逃走」 石原直子氏(1)
00: 37: 24 人間観「自由からの逃走」 石原直子氏(2)
00: 38: 34 人間観「自由からの逃走」 石原直子氏(3)
00: 40: 03 人間観「自由からの逃走」 石原直子氏(4)
00: 40: 06 人間観「自由からの逃走」 石原直子氏(5)
00: 40: 59 人間観「自由からの逃走」 狩野尚徳氏(1)
00: 41: 25 人間観「自由からの逃走」 狩野尚徳氏(2)
00: 46: 07 人間観「自由からの逃走」 狩野尚徳氏(3)
00: 46: 25 人間観「自由からの逃走」 狩野尚徳氏(4)
00: 50: 53 人類の持つ特徴(1)
00: 50: 55 人類の持つ特徴(2)
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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