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【HD】楠木建のビジネスリーダー「好き嫌い」対談 > 楠木建のビジネスリーダー「好き嫌い」対談 12

ビジネスリーダー「好き嫌い」対談
ゲスト:米倉誠一郎氏(一橋大学イノベーション研究センター教授)


概要:
今回のゲストは、BBTでもおなじみの米倉誠一郎氏である。長い間の鎖国状態で西欧近代文化の蓄積がほとんどゼロに近かった日本が、近代国家建設に向けて一気に走った幕末の歴史に魅せられたことが、学問の道に入ったきっかけという。研究のスタイルというよりも、自身が身に付けた知見を伝えることによって誰かの心を動かし、新しい組織づくりが行われたり、既存の経営体などが変革されていくことに喜びを見いだす。最近訪ねる先は、変化のダイナミズムが大きい新興国であり、常にイノベーションに沸く米国は別格だ。
米倉誠一郎氏は1953年東京生まれ。1981年一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了後、同大学商学部産業経営研究所助手、専任講師、助教授を経て1990年、ハーバード大学で歴史学博士号取得。1995年に一橋大学商学部産業経営研究所教授、1997年に同大学イノベーション研究センター教授に就任し、1999年から2001年同センター所長を務めた後、2009年より現職の日本元気塾塾長に就く。
1990年にハーバード大学留学時、アルフレッド・チャンドラー教授に師事すると同時に、同大学の収蔵史料の多さに驚嘆しつつ、米国が持つ独特で自由な空気に浸り続ける日々だった。シリコンバレーでのイノベーション躍動を間近にした衝撃は、その後の探究活動に強い影響を与えた。インタビュアーの楠木氏は、研究スタイルを川の流れになぞらえる。川上は知識の深掘り、川中は伝達、川下は伝達によって動きを起こすことを指すが、米倉氏は「川下派」であろうか。教え子から、「講義はアジテーターそのもの」との評価を受けるぐらい、氏の講義や教えは示唆に富むものであるから、共鳴して行動に移した門下生は数知れない。
国際教育支援NGO「e-Education」創業者である税所篤快氏はその一人で、アジア・アフリカ地域中心に動画を使って若者にイノベーションを説いて各国を飛び回る毎日である。米倉氏も税所氏の奮闘を見るにつけ、思わず血が騒ぎ、大学設立のためにソマリアを訪問することになった。師チャンドラーからの言葉「私への恩は学生へ返すように」は永遠に響き続ける。一方、文章を分かりやすく執筆するのは基本的に好きなことであるが、締め切り近くならないと書き始めない傾向と「自由人」の氏は話す。最近の著書『2枚目の名刺 未来を変える働き方』は現状を変える本質とは何かを語る。サン・テグジュペリの言葉、What is Essential is invisible to the Eyeのとおり、本質は見えない。幕末の近代国家創設で注目すべきは、志士に秘められたイノベーション力であった。
講師紹介: 楠木 建(くすのき けん)
一橋ビジネススクール 教授
専攻はイノベーションのマネジメント。新しいものを生み出す組織や戦略について研究している。とくにコンセプトを創造する組織やリーダーシップに関心をもっている。一橋大学大学院商学研究科博士課程修了(1992)。一橋大学商学部専任講師(1992)、同大学同学部およびイノベーション研究センター助教授(1996)を経て、2000年から現職。
主な著書に『Managing Industrial Knowledge』(共著・Sage 2001)、『ビジネス・アーキテクチャ』(共著・有斐閣 2001)、『知識とイノベーション』(共著・東洋経済新報社 2001)など。論文多数。

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  アシスタント:西野 七海

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