アイルランドの輸出は、もとはイギリス向けの農業関連が主でしたが、近年では飲料・薬品化学などが中心となり、経済成長率もここのところ、1996年8%→1997年9%→1998年11%と推移し、GNPも1人当たり15,000ドルと好調を維持しています。
アイルランドは、EUの参加国の中で2000年における29歳以下の人口比率が45%と非常に高く、将来的に技術力のある労働者の確保も容易な国とされ注目を浴びています。また「ヨーロッパ製造業への米国からの投資利益率」を見ても、2位のオランダが7.5%であるのに対して25%のポイントを上げ最も高い国となっており、今後の更なる経済成長が期待されている国と言えます。
IDAアイルランド政府産業開発庁のブライアン・コーガン氏は、これからの技術力のある若い労働者に期待し、従来の農業中心の国から工業主体の国へ変えて行こうと考えました。そこで着手したのが「e-HUB」と言われるコールセンターです。これは、世界各国に点在する企業の注文・在庫確認・発送の指示など、対顧客相手に展開するビジネス部門のコールセンターをアイルランド国内に集中して開発し、国を挙げてサポートして行こうというものです。
アイルランドに進出している主要企業は、電子関係・ヘルスケア関連・医療サービス・金融関連と多岐にわたっています。中でも電子関係では、インテル・NEC・日立・富士通・デル・コンパックなど多数進出しています。ゲートウェイ2000などは、既にアイルランドを欧州のコールセンターの中心としています。現地取材として、「産学協同」を掲げ起業家養成学校の役割も担っている名門「トリニティ・カレッジ」や、「コンパック社」のコールセンターなどをレポートしました。