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消費者から始まるユーザーイノベーション > 消費者から始まるユーザーイノベーション 03

ユーザーイノベーションの理論と手法


概要:
ユーザーイノベーションを実現するには、実現可能性の高いユーザーに効率よくアプローチしなければならない。方法は三つに大別される。一つ目は、従来の伝統的手法により、ターゲットに向けて無作為に抽出して探しだす。二つ目は、一般層より先行したニーズを持つリードユーザーを見つけだす方法で、芋づる式に5人たどるとリードユーザーに当たるという理論を基にしている。三つ目は、現在注目を浴びているクラウドソーシングである。広くインターネット上で提案を募ることで、自主的・革新的ユーザーを探索できる。
なぜユーザーがイノベーションを起こすのか。一つは、イノベーション実現がユーザー側にも利益がある場合と、もう一つは、情報の粘着性が挙げられる。粘着性とは、ニーズ情報がユーザー側からつくり手側に、うまく伝わらない状態のことである。自動車の乗り心地のような、うまく言葉で表現できないような暗黙知や、あるいはユーザー側の遊び心が、そもそもニーズとして認知されない場合もある。セブン-イレブンの店舗で行われる検品作業を大幅に効率化したコード読み取り装置は、現場からの要望が装置メーカーにニーズとして認識されず製品化が遅れたといわれる。一方で、ニーズが多様化する現代、ユーザーニーズの探究なくしては革新的な商品開発に後れを取ることも確かである。
従来の伝統的なマーケティング手法では、ターゲットにしているユーザー層にランダムにアプローチするという、確立された方法であるために安心感がある。リードユーザー法は、一般層より先にニーズに直面する層を追求していくピラミッディングといわれる理論だ。あるユーザーから5人芋づる式に掘り下げていくと、リードユーザーを見つけることができる。クラウドソーシングは、ネット上で開発を募るために、ニーズの多様性に対応できる点が強みだ。膵臓がん発見のために使う試験薬開発では、15歳の男性が5分間で完成させ世界を驚かせた。小型ロケット開発においては、NASAを中心とする専門家グループよりも、斬新なアイデア付加を試みた素人の寄せ集めグループの方が、より魅力的に商品を仕上げた例がある。米国のウェブサービス会社Quirkyは、ヘビのようにくねらせたり、輪状に変形できたりする「ピボットパワー」という電源タップをユーザーからの大胆な提案で開発し、大ヒットさせた。
クラウドソーシングの手法は、ネットというオープンな環境の中で、ユーザーによる自主的な開発意欲を促す点で、今後も広く普及すると予測されている。ユーザーにアプローチする際には、各手法の特徴をよく理解するようにしたい。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 ユーザーイノベーションの理論と手法
00: 01: 34 ユーザーイノベーターはどんな人?
00: 04: 01 資料(1)
00: 05: 38 資料(2)
00: 08: 27 資料(3)
00: 11: 45 なぜユーザーがイノベーションするのか?
00: 14: 31 グローバル共通ストアシステムソリューションセット
00: 18: 02 情報の粘着性
00: 22: 39 小さな世界実験
00: 26: 19 資料(4)
00: 28: 48 ピラミッディングとスクリーニング
00: 31: 45 多様性が能力を凌ぐ
00: 33: 06 能力 vs. 多様性
00: 36: 54 資料(5)
00: 42: 48 台頭する共創のプラットフォーム
00: 45: 07 資料(6)
00: 47: 18 資料(7)
00: 51: 34 Quirky
00: 51: 46 レベニューシェア
00: 52: 26 資料(8)
00: 52: 59 資料(9)
00: 53: 15 【再掲】資料(8)
00: 54: 51 クラウドソーシング・リードユーザー法、伝統的手法の比較
講師紹介: 小川 進(おがわ すすむ)
神戸大学大学院経営学研究科 教授
神戸大学大学院経営学研究科を修了した後、1994年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院に留学。1998年経営学博士号取得。新進気鋭のマーケティング学者として多方面にて活躍中。
コンビニエンスストアなど新しい流通システムについて論文を多数発表。

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  アシスタント:小泉 陽以

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