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クロスボーダーM&A > クロスボーダーM&A 02

クロスボーダーM&A(2)
M&Aのバリュエーションとシナジー


概要:
停滞した日本市場から海外に新たな事業の場を求めようと、日本企業が海外の企業や事業の一部を買収するクロスボーダーM&Aが活発化している。当シリーズでは、M&A戦略の意義や、失敗しないためのポイントなどを事例とともに紹介していく。
今回は2度の大型M&A成功により事業を成長させてきたJT(日本たばこ産業)を取り上げ、さらに詳しくクロスボーダーM&Aを解説していく。講師は、UBS証券勤務時代に買収される企業側を自らが体験した、現在は一橋大学大学院教授の伊藤氏。
M&Aには会社評価のプロセスが欠かせない。主な手法は4点。買収相手の将来利益予想から一定の割引率を引いて評価するDCF。公開された競合相手の株価を参考にする類似会社比較法。過去のM&A案件を参考にする類似案件比較法。そして公開会社買収で支払われた株式買収価格の上乗せ部分を参考にする買収プレミアム法。企業はこれらの手法を交互に比べながら、買収に向けて最終的な評価をしていくことになる。
しかし、十分に検討し多額を投じて事業を買収したものの、クロスボーダーM&Aの多くは失敗に終わるようだ。主たる要因は双方の商習慣の違いや支配と放任の不均衡、特に人の問題だろう。買収先従業員への配慮を重要視しなければ、士気が低下し人材が流出する。単に二つの事業体を統合するのではなく、双方の企業カルチャーを統合させる認識がないとシナジーは醸成されない。シナジーが生まれなければM&Aは失敗となる。責任の明確化と信頼構築のために、早い段階から経営トップによる相手側に対しての真摯なコミットメントが必須だろう。
JTは、2件の買収成功によって今でも成長を続ける会社になっていると言えるだろう。全体収益のわずか8%だった海外事業は、1999年に米RJRナビスコ社の海外たばこ事業(RJRI)を960億円で買収、2007年に英国の公開会社ギャラハーを2・2兆円で買収したことで、現在では約3倍に伸びた全体収益の6割を占めるに至っている。
RJRI買収の際は、まずJTの国際本部機能をジュネーブに移転。現地での権限規定を明文化し、JT前会長の木村氏を当時副社長として赴任させ、お目付け役と本国干渉からの防波堤とした。さらに相手側のCEO以下経営陣をほぼ留任させ、明確な業績評価指数で現地人材の活用に注力した。RJRIで成功の方程式を手に入れたJTは、その後内製M&Aチームでギャラハーも傘下に収め、十分なリターンを回収して現在に至っている。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 クロスボーダーM&A(2)
00: 00: 59 番組内容
00: 01: 33 M&Aにおける会社評価(バリュエーション)
00: 02: 37 DCF (Discounted Cash Flow)法
00: 02: 50 DCF法
00: 03: 54 【再掲】DCF (Discounted Cash Flow)法
00: 06: 24 【再掲】M&Aにおける会社評価(バリュエーション)
00: 06: 43 日本たばこの大型M&A
00: 06: 59 JTのEBITDAに対するJTIの貢献
00: 08: 25 類似会社比較方式(ヨーロッパのたばこ会社)
00: 12: 32 類似取引比較方式
00: 14: 13 英国の公開企業買収で支払われたプレミアム
00: 14: 55 買収プレミアム
00: 15: 32 Football Chart (Gallaherの事例)
00: 18: 18 高値掴みの理由
00: 21: 45 In-Out M&Aのトレンドと株価指標の相関 (S&P500)
00: 22: 41 買い時を見極める
00: 24: 30 8つの失敗の要因
00: 25: 00 買収した海外企業の経営
00: 27: 42 JTの買収後の経営
00: 32: 57 準備不足の問題
00: 41: 28 PMIの成否が買収の成功を規定する(1)
00: 42: 01 PMIの成否が買収の成功を規定する(2)
00: 46: 16 【再掲】8つの失敗の要因
00: 46: 37 シナジー追求の体制の構築
00: 58: 18 まとめ
講師紹介: 伊藤 友則(いとう とものり)


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  アシスタント:孫 麻耶

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