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BPUプロフェッショナル系 経営戦略 > 内田和成のビジネスマインド 33

経営者の頭の中(3)
矛盾のマネジメント


概要:
経営者の頭の中は、様々な矛盾のオンパレードである。それらを経営学ではトレードオフと呼び、どちらかに徹底した方がよいとされてきた。しかし実際のビジネスはもっと複雑であり、多面的である。「経営とは、矛盾している事柄をトレードオフするのではなく、両方を満たすことである」とはある経営者の言葉である。このように一見、トレードオフに見えることを創意と工夫で両立させようとする経営者の努力を、様々な矛盾の内容とともに紹介する。
矛盾のことを経営用語でトレードオフという。経営する上で、様々なトレードオフを迫られる場面は多いが、実際の経営者はそれらを両立させる道を探っている。
例えば、コストに関わるトレードオフがある。コストを下げようとすれば、一般には品質も下げざるを得ない。品質を高めながらコストを下げることができたのはユニクロぐらいしかない。あるいは、安全とコスト、社員の待遇と人件費、自社製造か仕入という場面もトレードオフである。
成長に関わるトレードオフもある。売上成長を図れば、一般的には利益率は下がってしまう。成長を最優先すれば人材の質は追いつかなくなる。スターバックスなどは急激な成長に人材の育成が間に合わなかったので、成長スピードを遅くして成功した企業である。成長と品質の維持、M&Aかオーガニックグロースか、海外進出と国内事業、新規事業重視と本業重視というトレードオフもある。
人材に関わるトレードオフとしては、猛烈に働かせる職場がいいのか、ゆとりをもたせるのがいいのかという問題がある。若手を抜擢するのか、実績を落とさない安定性を優先するのか、実力主義をとるのか、ダイバーシティに対応するのか、生え抜きを優先するのか中途採用を重用するのかというトレードオフもある。
標準化に関わるトレードオフでは、マブチモーターのように製品・サービスを標準化することで成功している企業もあれば、キーエンスのようにカスタマイズすることで成功している企業もある。カスタマイズとローカライズもトレードオフである。マネジメントの分野でも、標準化とローカリゼーションはトレードオフである。
その他、ブランド維持を目指すのかと規模拡大に挑むのか、新技術を使うのか確立した技術を使うのか、短期志向か長期志向か、研究か開発か、儲かる事業に集中するのか赤字事業の立て直しを行うのかというトレードオフがある。
こうしたトレードオフを全て両立させるのは不可能ではある。しかし、できるだけ創意と工夫で両立を目指すことが経営者の役割である。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 経営者の頭の中(3)矛盾のマネジメント
00: 00: 41 経営者の頭の中(3)矛盾のマネジメント
00: 01: 17 今回のテーマ
00: 05: 49 一見矛盾する事象の例
00: 09: 58 矛盾のキーワード
00: 10: 46 コストに関わるトレードオフ
00: 21: 00 成長に関わるトレードオフ
00: 32: 56 人材に関わるトレードオフ
00: 42: 40 標準化に関わるトレードオフ
00: 50: 40 その他のトレードオフ
00: 56: 00 経営者の時間の使い方
00: 58: 07 矛盾のマネジメント まとめ
講師紹介: 内田 和成(うちだ かずなり)
早稲田大学ビジネススクール 教授
東京大学工学部卒。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空株式会社を経て株式会社ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイス・プレジデント、現在に至る。
ハイテク企業、情報通信サービス企業を中心に、マーケティング戦略、新規事業戦略、中長期戦略、グローバル戦略策定等のコンサルティングを数多く経験。

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  アシスタント:藤田 真奈美

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