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組織経営のための意思決定 > 組織経営のための意思決定 02

個人の意思決定と判断バイアス


概要:
混迷する経済状況の中で生き残るため、人材を率いるリーダーは、正しい判断で集団の進むべき方向を指し示さなければならない。組織の意志決定は、個人の意志決定、集団力学、組織影響力の3段階を経て行われるが、どのステップでも直感が入り込むので、判断バイアスのわなに落ち、判断を誤る危険性が高い。直感的判断を排除することは難しいので、確証バイアスなど深刻な影響を及ぼすものを理解し、意志決定能力を高めていくほかない。
今回は、個人の意志決定能力を改善する方法を紹介する。
意志決定を求められた場合、私たちは無意識に仮説を構築、自説を補強するかたちで情報を収集する確証バイアスが働き、判断を誤りやすい。例えば、従事者のコーヒー消費量が多いほど生産性が高いというデータがあったとしても、単純判断で、コーヒーを飲んだから生産性が上昇したとは言い切れない。同じデータでも、生産性が上がったためにコーヒーを飲む量が増えたとも読み取れるので、因果の向きを十分に検証する必要がある。
確証バイアスを排除するためには、外部のコンサルタントに依頼する。中立な立場で公平に判断するよう促す。複数のグループに反対の仮説を与えて競争させるなどの方法が考えられるが、コンサルタントは依頼主のキーパーソンに迎合し、判断を補強する立場に立ち、かえって事態が悪化することが多い。中立な立場で公平に判断するには、膨大な情報をすべて検証する必要があり、時間とコストの面で不可能に近い。複数のグループで競争させる方法は、グループ同士の談合によりあらかじめ決着点が決められてしまい判断を誤ってしまうことがある。結局のところ、急速な効果発現は期待できないが、組織学習を行い個人の意志決定能力向上に重点を置くことが最も有効な手法になる。
個人は、意志決定を求められる場面で、まず直感の類型とわなを知り、意志決定の問題だと自覚することが出発点になる。その上で、直感の入り込めないシステマチックな分析手法を用いて判断を下すことが望ましい。ただし、高度な分析手法を使えば使うほど自信過剰になり、しばしば自分が使っている手法を正当化するため過剰に合理性を強調したりするので、謙虚な姿勢で直感をコントロールすることが必要だ。決定できないのは優柔不断な性格だからだと考えている限り、改善することは難しい。優柔不断になる状況下で誤った対応をするから決定できないのであり、全ての問題に対して優柔不断な人はいない。
正しい対応の仕方を学べば正しい意志決定能力は格段に向上する。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 個人の意思決定と判断バイアス
00: 00: 40 全体の構成
00: 01: 30 前回のおさらい
00: 02: 28 I 確証バイアスと関連するもの
00: 04: 20 成功事例調査の危険性
00: 04: 57 【再掲】I 確証バイアスと関連するもの
00: 06: 01 ①共変錯誤(1)
00: 07: 51 ①共変錯誤(2)
00: 08: 37 ①共変錯誤(3)
00: 08: 51 ②連言錯誤(1)
00: 10: 59 ②連言錯誤(2)
00: 17: 00 ③一貫性バイアス
00: 24: 29 II 因果的推論について
00: 27: 58 単回帰では
00: 29: 57 さまざまな可能性(1)
00: 30: 29 さまざまな可能性(2)
00: 32: 43 さまざまな可能性(3)
00: 32: 44 さまざまな可能性(4)
00: 40: 00 相互作用と自己実現予言(1)
00: 43: 10 相互作用と自己実現予言(2)
00: 51: 38 どうしたらよいか?
00: 56: 04 個人の意思決定を改善するには
講師紹介: 印南 一路()
慶應義塾大学総合政策学部 教授

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  アシスタント:田中 有明

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