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BPUプロフェッショナル系 組織人事 > 組織人事ライブ599

がんばると迷惑な人
ゲスト:太田肇氏(同志社大学政策学部教授)


概要:
近年、企業では高学歴のエリートが成果を上げられずに挫折するケースが増え、燃え尽き症候群などメンタル面で不調をきたす社員も多くなっている。社会やビジネスが急速に変化し、昔のように、ひたすら頑張れば成果が上がる時代ではなくなったにもかかわらず、熱意や頑張りを重視する風潮が社内に残っているため、自分を追い込みすぎて空回りしてしまうことが原因だろう。
今回は、組織論や人事管理論が専門の太田氏をゲストに迎え、努力の量より質が問われる新たな働き方について考える。
日本人の有給休暇取得率は約46%と世界の中でも低く、サービス残業も多いなど労働時間が長い反面、1990年代後半から国民一人当たりGDPや国際競争力は低下しており、生産性は決して高いとはいえない。
ICT(情報通信技術)の普及に伴い、がむしゃらな頑張りが成果になるような仕事は減り、業種を問わずグローバルなイノベーション競争の時代になった。かつての「全力で」「一丸となって」という高度成長社会の意識を継続すると、過労死やパワハラ、ブラック企業になりかねない。社会やビジネスが構造的に変化している現代、無意味な頑張りではなく、質の高い努力を正しい方向で発揮することが大切である。そのためには、本来の成果主義を徹底しなければならない。個人に求められる成果や役割を客観的に評価し、仕事のやり方や態度は社員本人に任せることで、アピールとしての頑張りは減るだろう。オフィスの設計も、全員が顔をつき合わせる監視型ではなく、個々が仕事に集中できる配置にすべきである。労働力不足が進む現代では、仕事の優先順位や仕分けを考え、合理的な手抜きを認めることも必要だ。合理性を考える中で、進歩や技術革新が生まれるケースも多い。趣味や地域貢献など、仕事以外に打ち込めるものを見つけて参加することも経験のインプットになり、生産性向上の鍵になるはずだ。
仕事を評価する際には、労働時間の長さや態度ではなく、成果や貢献に焦点を当てるべきである。結果だけでなく、効率性などのプロセスをチェックすることも不可欠だ。
キャリア設計では、例えば40歳で課長、50歳で部長という上限があると、それ以上の努力をしなくなる。能力を磨けばトップになれる、転職や独立も視野に入れるなど、将来の可能性を広げることで、社内アピールよりも自身の達成度や能力向上に集中できるだろう。
これからのビジネススタイルは、多様な人々が集うダイバーシティ型のチームで、個々人が本来の能力を発揮できるような働き方を目指すことが重要なのではないだろうか。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 がんばると迷惑な人
00: 01: 13 太田 肇氏 プロファイル
00: 02: 07 がんばると迷惑な人(新潮新書)
00: 03: 34 組織人事Live #599 がんばると迷惑な人
00: 03: 38 今日の流れ
00: 03: 58 エリートの挫折
00: 05: 36 がんばりが空回りするケース
00: 08: 55 相変わらず勤勉な日本人①
00: 09: 22 相変わらず勤勉な日本人②
00: 09: 57 低下する国力①
00: 10: 18 低下する国力②
00: 11: 01 低下する国力③
00: 11: 58 従業員のエンゲージメント
00: 13: 11 これらのデータから
00: 14: 34 変化の背景にあるものは、
00: 18: 07 依然、「がんばり病」から脱却できない日本企業
00: 20: 17 日本の政策課題にも直結
00: 30: 45 まず、ムダながんばりをなくす
00: 42: 01 努力の「質」を高める
00: 52: 15 チームワークの見直し
00: 56: 52 結論
00: 58: 52 今日のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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