自己アピールとは相手に自分を覚えてもらうことである。人脈とは人の繋がりであるので、自己アピールは一種の人脈術である。 自分を覚えてもらうためにどのように振る舞えばよいのかを考えなくてはいけない。自らを売り込むようなネガティブなイメージを持つものは、本来の自己アピールではない。些細なことをさりげなく行い、相手をリラックスさせ、好印象を与え、結果として自分を覚えてもらうのが自己アピールである。
自己アピールとは「俺が、俺が」というように大声で喋るというようなものではなく、些細なことをさざ波のようにやり、相手に自分を覚えてもらうことである。日本ではネガティブなイメージを持つ人も多いと思うが、米国ではコミュニケーションの一つの要素として、学校で行うトレーニングの一つとなっている。例えば、相手が電話に出ない場合、ただ留守電にメッセージを残して終わりとするのではなく、本人が出るまで電話をかけ続けるというのも自己アピールの一つであろう。 また、自己アピールとは相手にプレッシャーを与えることでもない。そもそも人に会うということ自体が相手にプレッシャーを与えるものであるから、相手をリラックスさせ、相手の緊張を取り除き、意外に良い人、面白い人と思われることが自己アピールとなる。面白い人というのはギャグやジョークを自ら言う人ではなく、相手の話で笑うことができる人のことである。日本人に多いニヤニヤ笑いも良くない。心を開いて大爆笑をすることが印象に残るという調査結果がある。笑うと負けというような考え方は変え、周りの人ににこやかに話しかけるのも自己アピールである。 ある分野の知識が豊富であり、自信を持って振る舞うことは相手にプレッシャーを与える。自分はその分野のことが好きなのだと振る舞うことが感じの良い人という印象になり、これも自己アピールとなる。会話において決まりきった気の利いたセリフというのもない。一言で相手の気を引くものなどなく、何気ない会話の中からジャブの連発を繰り返さなくてはいけない。常に豪速球を投げ、結論がなくては駄目という態度は良くない。コミュニケーションは必ずしも論理的である必要もない。この点は女性の会話を見習うべきであろう。自己アピールの上手い上司がいる組織では、メンバー全員の自己アピールが上手くなるという好循環が生まれる。自己アピールとは個性を大事に、心を開くということなのである。