小宮山正九郎氏は今年78才。健康法は朝食・快眠。健康であることが一番。5時半に起床し、7時半には出社。余暇には柔道をなさっています。
商売のきっかけは、戦後、復員する時に持ち帰った砂糖です。実は単にうまいお汁粉を食べようと、担いで帰っただけなのですが、それがとても高く売れ、最初はその資金を元手にせんべい屋を始めました。その時の仲間がたまたま喫茶店を始めたので、喫茶事業にしたのです。その時つけた名前が「ルノアール」。戦中の体験は今の商売にとても役立っていますが、商家の出ということで、子供の頃にさせられた店番も、大変な勉強になっています。
当時の店のデザインは、ただ椅子をバラバラ置いただけ。お金がなくてそうしただけなのに、それが逆に当たりました。また、経費節約のために絨毯の上にシーツをしき、靴を脱がせるようにしたところ、これも評判になりました。これを基盤に、今に至っています。
現在ルノアールは、直営店が125、店名を貸すだけのボランタリーが23店舗です。社員数は160?170名で、パートが約2000名です。出店戦略は、戦時の迫撃砲がヒントになっています。
これは、なかなか標的に当たらないのですが、数多く撃つことで、その地域をせん滅させる、というものです。この応用で、たとえば高田馬場には現在6店舗ありますが、完全にそこに根づいています。
同一地域にいくつも出店すると、つぶしあいになる可能性もありますが、女性だけの店員をおくなど、店舗の多用化や、貸会議室の提供といった工夫で、差別化をしています。
貸会議室というのは、利益率自体は小さいのですが、早く来た人がお茶をしたり、会議後に話し足りない人が場所を変えてお茶をするなど、会議前後の相乗効果が大きいのです。