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BPUプロフェッショナル系 大前研一アワー > 大前研一アワー336

【クオリティ国家・ドイツ Part1】
地方自治の国際競争力に学ぶ


概要:
<二ヶ国語> ドイツ連邦共和国は、ヨーロッパ中部に位置し、デンマーク、ポーランド、チェコ、オーストリア、スイス、フランス、ベネルクス3国と国境を接する。地方分権化が高度に進み、第二次世界大戦の敗北、1990年の東西ドイツ統一、リーマンショックによる世界的金融危機など大きな苦境に見舞われたにもかかわらず、各州は高い国際競争力で自国経済を牽引する。ドイツはなぜ、政治的にも経済的にも日本が参考となるクオリティー国家になり得ているのか。その理由を2回にわたって明らかにする。
ドイツは、面積35.7万平方キロメートルの国土に、約8千万人の人々が暮らす。政府は、ドイツ連邦共和国基本法に基づき運営され、国家的権能の行使および国家的任務の遂行は、基本法の定めがない限り各州の権限に属する。ドイツの政治は、少数政党乱立を防ぐなどの政治システムにより安定して運営されている。ドイツ国首相は、長期政権が確保でき、思い切った制度改革が可能。2003年には、シュレーダー首相が、東西ドイツ統一のコスト増により財政難に悩む自治体の社会扶助負担を減らすなどの目的で「アジェンダ2010」を策定、失業給付システムの再編、派遣労働分野での規制緩和などの「ハルツ改革」を断行した。結果的に失業率は2012年時点で5%程度となり、欧州諸国最良レベルに改善した。
ドイツでは、ベルリン、ハンブルクの都市州を含めた16の連邦州がそれぞれ地方行政を担当する。各州政府は、独自の州憲法、州議会、州政府、州裁判所を持ち、州が直接市民に行政サービスを行う。各州それぞれは、他の州と競い合いながら経済を発展させ、世界市場での競争力を培ってきた。ドイツが経済発展に必須と考えるメッセ(見本市)事業でも、建設機械のミュンヘン、自動車ショーのフランクフルト、工作機械のシュトゥットガルトなど、各地域は、それぞれに得意とする産業分野をすみ分け、世界市場を勝ち取ってきた。バイエルン州は、1000年以上の歴史を持つドイツ最大の州で、産業が充実し、シーメンス、BMWなどDAX上場企業の3分の1が本拠を置く。2011年の失業率は3.8%とドイツ国内で最も経済状況がよい。州都ミュンヘンは、大手から中小まで約9万3400の企業が拠点を設置し、2010年のGDPが771億ユーロに達している。
日本は、中央集権型の政治システムから脱却し、経済成長を続けるドイツの地方分権システムを見習うべきだ。企業の自由な経済活動を抑圧する岩盤規制などは撤廃し、地方が切磋琢磨しながら発展を目指す道州制を導入することで、強い日本を取り戻してほしい。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 地方自治の国際競争力に学ぶ
00: 01: 29 向研会海外視察訪問国
00: 03: 59 向研会2013年度視察国のドイツと訪問都市
00: 04: 39 向研会2013年度視察での視察先
00: 07: 48 ドイツ基本情報
00: 09: 24 ドイツ略史
00: 11: 03 戦後の歴代ドイツ首相
00: 12: 01 近年のドイツと日本の首相
00: 14: 44 ドイツの政治を安定させる仕組み
00: 16: 36 「アジェンダ2010」策定の背景・目的
00: 18: 13 ハルツ改革とその基本的な考え方
00: 19: 16 ハルツ法施行による主な変化
00: 20: 51 参考:ハルツ法の日本への示唆
00: 22: 42 ドイツと欧州主要国の失業率の推移
00: 23: 03 欧州主要国の労働コストの上昇率
00: 23: 12 参考:ドイツ、米国、英国の失業率の推移
00: 25: 22 Center for Applied Policy Research (CAP), Ludwig-Maximilians University of Munich
00: 33: 34 第二次大戦後の日独の共通点
00: 35: 22 近年のドイツの対外関係における変化
00: 38: 44 ドイツの16州
00: 39: 28 政府機関、国際機関、主要経済都市の分布状況
00: 40: 41 全ドイツの人口とGDPにおける各州の比率
00: 41: 03 ドイツの統治機構と各機構の主な役割
00: 42: 34 ドイツの州政府の主な特色・役割
00: 44: 50 バイエルン州概要
00: 45: 43 各州の失業率
00: 45: 58 各州の支出に対し税収で賄える割合
00: 55: 17 ミュンヘン市概要
00: 56: 15 マーサー 世界生活環境調査・都市ランキング
00: 57: 28 国別のフォーチュン500ランクイン企業の数
01: 02: 46 世界のメッセ(見本市)の規模ランキング
01: 04: 19 世界のメッセ及びメッセ運営会社の売上高
01: 05: 45 ドイツの主なメッセでの催し物
01: 08: 32 Messe Munchen International概要
01: 16: 32 中小企業のうち海外展開する企業の割合
01: 17: 54 輸出上位10%の企業が輸出総額に占める割合
01: 20: 08 Conject概要
01: 27: 42 Siemens概要
01: 36: 07 シーメンスの事業ポートフォリオの変遷
01: 38: 16 シーメンスと世界の主な競合の営業利益率の推移
01: 39: 18 BMW概要
01: 40: 18 主要自動車メーカーの業績
01: 56: 29 改革についてのシュレーダー氏の発言
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニー ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を経て現職。
オーストラリアのボンド大学の評議員兼経営学部教授でもある。著書多数。

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  アシスタント:大里 希世

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