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楠木建のビジネスリーダー「好き嫌い」対談 > 楠木建のビジネスリーダー「好き嫌い」対談 01

ビジネスリーダー「好き嫌い」対談
ゲスト:大前研一


概要:
本シリーズ6回目のゲストに登場するのは、株式会社ビジネ・ブレークスルー代表取締役大前研一氏である。好きか嫌いかの問いに竹を割ったような回答が多いのは予想どおりだ。話を少しずつ掘り下げていくに従い、背景にあるのは、氏が変わらず持ち続けている価値観であったり、世界中を駆け巡って活躍を重ねるうちに形づくられた人間観や仕事観であったりする。話題はグローバルに展開するが、普段はあまり見せることのない氏の人間性に触れる瞬間もあった。残された人生をどう過ごすか、氏の行動は明確である。
大前氏は多彩な趣味の時間を確保するために、初めから年間スケジュールで組み込んでしまうという。オフロードバイク、スキューバダイビング、スキー、スノーモービル、乗馬。大自然に囲まれた開放感が好きだと言う。クラリネット演奏はプロ級。著書『やりたいことは全部やれ』主張そのものだ。
嫌いなものの筆頭に挙げるのはゴルフ。人と群れることは嫌。物事は自分のペースで進め、意見は自由に述べたい。上司や先生の言うことは聞いたことがないと豪語する。意味のない儀礼的な場にいることも苦手だ。結婚式への嫌悪感は突出している。ビジネスにも通ずる。包括的に意義ある貢献ができる仕事以外は請けないことにしているという。
シンガポールの国家政策アドバイザーを務めた折、提案した政策がトップに受け入れられず、別に招かれたコンサルタントと反目した際は迷わず辞表を出した。一方で隣国マレーシアのマハティール首相は対等なパートナーとして氏と真剣に向き合った。息が詰まるような6時間のぶっ通し会議もあった。泥まみれになっても、とことん貢献できた達成感は重い。
盛田昭夫や川上源一など戦後日本の創業者と同時代で仕事ができたことには感謝と尊敬の念を覚える。コンサルタントでありながら実に多くを学ばせてもらったと語る。東京都知事選で惨敗して、政治家になることに一切未練はなく、以来教育者としての役割が増えてきた。培ってきた経験やコンテンツの共有、伝達をして人材を育てることが責務と信じている。
『クオリティ国家という戦略』にもあるように高品質な人材が全ての基礎と訴える。教育の仕事で、もうけるつもりはない。名誉・名声・勲章にもまったく興味はない。氏は、いつからか生前世話になった人の墓参りによく足を運ぶ。墓前で静かに故人と対話する姿は、大前氏の別の一面だろうか。天寿を全うする人生設計は予定どおり進行中だ。スキーに行く回数のカウントダウンも始まった。到達ラインは、敬愛する松下幸之助とピーター・ドラッカーと同じ94歳にひそかに合わせた。
講師紹介: 楠木 建(くすのき けん)
一橋ビジネススクール 教授
専攻はイノベーションのマネジメント。新しいものを生み出す組織や戦略について研究している。とくにコンセプトを創造する組織やリーダーシップに関心をもっている。一橋大学大学院商学研究科博士課程修了(1992)。一橋大学商学部専任講師(1992)、同大学同学部およびイノベーション研究センター助教授(1996)を経て、2000年から現職。
主な著書に『Managing Industrial Knowledge』(共著・Sage 2001)、『ビジネス・アーキテクチャ』(共著・有斐閣 2001)、『知識とイノベーション』(共著・東洋経済新報社 2001)など。論文多数。

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  アシスタント:田幸 知有紗

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