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BPUプロフェッショナル系 組織人事 > 組織人事ライブ588

マネジャーのための組織人材マネジメント(5)
組織の人材育成力を高めるマネジメント


概要:
マネジャーのための組織人材マネジメントを考える6回シリーズ。前回までに学んだ人材育成の前提条件を踏まえ、第5回は実際に組織の中で人材を育てるために何をすべきか、七つの要点を挙げて解説する。7項目全てを完璧にする必要はないが、皆さんの会社で人材育成の課題となっているポイントを見つけ、組織・マネジャーとして解決策を考える際の切り口として活用していただきたい。自社に足りない要素は何か、もっとよくするために何ができるか、ぜひ具体的に考え、実践されたし。
人材育成において大切なことは、まずコミュニケーションによる上司と部下の相互理解と3種の支援が挙げられる。期待する役割や成果、仕事の進捗などを互いに把握した上で、仕事を教える業務的支援、自分で考えさせる内省的支援、自信を与える精神的支援を適切なタイミングで行うことが肝心だ。
次に、不足点の指摘、成功の評価という両面のフィードバックが必要であり、直属の上司はもちろん、多様な人からの声掛けが、よりよい成長をもたらす。業績ばかりでなく一人の人間として関心を持つと、フィードバックの質も高まるはずだ。
さらに、相互に学び、支援・啓発し合う組織をつくることもマネジャーの重要な役割である。上司の支援に加え、部下同士で刺激し合える環境も人材育成には欠かせない。経験を共有する際には、具体的な事例を普遍的な学びに変えるチャンクアップ、抽象的な考え方を行動に落とし込むチャンクダウンを繰り返すと、納得性の高い学習になる。
4つ目の要点は、仕事の背景や目的、必要能力を理解すると同時に、自身の能力レベルを把握させることだ。そのためには業務や能力水準の体系化・可視化が不可欠である。
5点目は、適度に背伸びした仕事・課題を付与すること。新しいチャレンジや裁量権を与え、一人一人に成果を求めることが飛躍につながるだろう。試練を課すときは、成長してほしいという意図を伝え、支援する姿勢も忘れてはならない。
6点目は、キャリアステップの可視化。成長実感よりも将来のチャンスやステップという成長予感を見せることで、長期的に頑張る力が湧いてくる。
7点目は、研修の活用。例えば、場数が踏めない非常時の対応や新事業に向けたスキル習得は、OJTでは難しい。効率的に学べる研修を取り入れ、その費用と時間の投資を見込んだ戦略を考えるべきである。部下を研修に送り出す前に目的確認や動機付けを行い、研修後には学習内容の復習やジョブストレッチを行うなど、参加前後における上司の対応いかんで研修効果に差がつくことを覚えておこう。
 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 マネジャーのための組織人材マネジメント 第5回:組織の人材育成力を高めるマネジメント
00: 00: 50 マネジャーのための組織人材マネジメント
00: 01: 00 マネジャーのための組織人材マネジメント 第5回:組織の人材育成力を高めるマネジメント
00: 01: 35 コミュニケーションを通じた相互理解と支援(1)
00: 03: 33 コミュニケーションを通じた相互理解と支援(2)
00: 09: 33 多様なフィードバックと人への関心(1)
00: 10: 46 多様なフィードバックと人への関心(2)
00: 18: 22 相互に学び支援し啓発し合う組織(1)
00: 18: 30 相互に学び支援し啓発し合う組織(2)
00: 27: 40 仕事及び必要能力の体系化 可視化と自身の能力水準の把握(1)
00: 31: 31 仕事及び必要能力の体系化 可視化と自身の能力水準の把握(2)
00: 35: 56 仕事における背伸びを通じた能力開発と成長(1)
00: 36: 18 仕事における背伸びを通じた能力開発と成長(2)
00: 44: 27 次のキャリアステップの可視化(1)
00: 44: 30 次のキャリアステップの可視化(2)
00: 51: 38 研修の活用(1)
00: 52: 08 研修の活用(2)
00: 58: 06 考えてみましょう
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学SFC研究所上席所員
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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