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BPUプロフェッショナル系 組織人事 > 組織人事ライブ582

社会起業家から学ぶ徹底力
ゲスト:横尾良笑氏(特定非営利活動法人 日本ユニバーサルデザイン研究機構 理事長)


概要:
今回のゲストは、日本のユニバーサルデザインの第一人者として、資格制度創設や体系化など精力的に活動する横尾良笑氏。大学で全盲の教授に出会ったことがきっかけで、バリアフリーやユニバーサルデザインの研究を始めた横尾氏は、まず現場に足を運び、多くの人に話を聞き、国会図書館で483冊の関連図書を読むなど、徹底した調査と分析で問題を解決に導いてきた。その圧倒的な問題解決能力の根源に迫るほか、ユニバーサルデザインの意義について事例を交えながら分かりやすく解説する。
「ユニバーサルデザイン(UD)」とは、年齢、性別、国籍、障害の有無などにかかわらず、誰にとっても使いやすい設計のことである。混同されがちな「バリアフリー」は、個々の問題に対する障壁を取り除くという意味合いが強く、似て非なる概念だ。例えば、バリアフリーの考えから、道路に視覚障害者用の点字ブロックを設置すると、一方で高齢者のつまずきや車いすの事故が増えることもあり、この両立は非常に難しい。十分な知識がないまま設計を進めたり、効果検証をせずに放置することが最も危険である。

通信販売の保険は、社員が立ち会わないため申込書の誤記入が多く、訂正作業に多大な労力と費用が掛かるという。人間は直感的に「この記入欄は重要か」を判断しているため、その認知をデザインすると分かりやすくなる。横尾氏が申込書を設計すると誤記入は15%も減少、企業のコストは軽減され、消費者はきちんと内容を理解して加入でき、コールセンターも本来の回答に集中できるようになった。分かりやすさ・使いやすさは結果でなく手段であり、誰もがメリットを享受できる状態を目指すことがUDの本質だといえよう。

横尾氏は東日本大震災で、最初の地震から二日後に気仙沼の避難所へ赴き、地域のトップを集めてUDの観点から救護活動を指導した。命の危険がある人から助けるという方針のもと、体温保持や衛生管理、心臓や呼吸器に障害を持つ人の機器確保など、どの順番で何が必要かを伝え、担当者を決めた。一番大事なのは水と食料ではなく、緊急発電機や病人の搬送に必要なガソリンだという。気持ちや優しさだけでは、どうにもならないこともあるが、正しい知識と技術があれば解決できることは広がるはずだ。
障害は環境がつくり出したものであり、もし車いすでどこにでも行けるなら、車いす利用者は障害者ではない。自分たちがその環境をつくっていないか、責任を持って商品を開発・提供しているか、今後の企業はUDの視点から問題解決能力を高める必要があるだろう。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
0.0: 0.0: 0 社会起業家から学ぶ徹底力 日本UD研究機構・横尾良笑氏
0.0: 1.0: 8 横尾良笑氏 プロファイル
0.0: 2.0: 58 社会起業家から学ぶ徹底力 日本UD研究機構・横尾良笑氏
0.0: 24.0: 47 問題意識の原点
0.0: 59.0: 16 今日のまとめ
講師紹介: 高橋 俊介(たかはし しゅんすけ)
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。
人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。
主な著書に『自由と自己責任のマネジメント』、『自立・変革・創造のマネジメント』、『キャリアショック』、『組織改革』、『人材マネジメント論』など。

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  アシスタント:岩崎 里衣

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