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アベノミクスと金融市場 > アベノミクスと金融市場 01

アベノミクス総論


概要:
2012年12月、安倍内閣は、「3本の矢」と呼ぶ三つの柱で構成される経済政策「アベノミクス」を表明した。本講座は5回シリーズで、財政出動、金融政策、成長戦略を主とする当方針を分析し、世界の金融市場を見ながら、今後の経済状況、株式状況を考察していく。講師はシティグループ証券株式会社取締役副会長の藤田勉氏。
第1回は、アベノミクスと3本の矢の基本戦略を解説する。中でも2013年4月、日銀金融政策会議で決定された「異次元の金融緩和」や、「民間活力の爆発」に期待を置く成長産業の取り組みが注目される。
アベノミクス、3本の矢は、機動的財政政策、大胆な金融政策、民間投資を喚起する成長戦略で構成されている。財政面での要点は、国債増発と公共投資を中心とした補正予算の断行であり、景気回復の短期的効果が期待される。金融面では大胆な施策「異次元の金融緩和」の実行だ。リフレ政策とも呼ばれ、2015年までにインフレ率2%上昇と円安を目指し、日銀がマネタリーベース(資金供給量)を順次増やしていく。成長戦略は、経産省主導で規制緩和やTPP推進等を行っていく。このうち一番市場への影響が大きいのは、異次元の金融緩和である。日銀の国債大量取得により現金の流通を活発にすることが目的だが、すでに国債保有量は42%あり、半数を超えることは危険だという声もある。
実際にマーケットは先行きの動向がつかめない不安感で、金利は乱高下を繰り返している。1989年ごろまで続いたバブル景気後、インフレ率0.6%でも株価が上がっていることから、再度インフレ目標2%の意味を明確に説明する必要があるだろう。成長戦略では企業を強くすることがポイントだ。企業の収益が増えれば法人税憎となり、雇用率と所得税も上昇、社会が安定し、財政再建と少子化の歯止めに通じるという期待感が持てる政策である。

世界経済の見通しは、現在緩やかによくなりつつある。引っ張るのは米国。シェール革命で世界最大の原油国となり経常赤字が大幅減、株高もあって成長率は3%を維持している。ASEAN(東南アジア諸国連合)も景気はいい。2010年代後半に、好景気、低インフレ率、低金利というバブルの条件がそろうとの予想もある。日本経済のリスクは、消費税の引き上げだ。経済へのダメージは深刻と言われるが、日銀が異次元金融緩和第二弾を打つ可能性もあり、今秋から再び株価が緩やかに上がるのではという見方がある。だが、株高の本質は米国ドルの復活と世界経済の流れに左右されるもので、リフレ政策だけでは効果は短期的に過ぎない。
次回はこのリフレ政策と世界の金融政策を掘り下げる。

講師紹介: 藤田 勉(ふじた つとむ)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授/一橋大学大学院フィンテック研究フォーラム代表/シティグループ証券株式会社顧問/シティ資本市場研究所理事長
一橋大学大学院博士課程修了,経営法博士.慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所客員研究員.慶應義塾大学「グローバル金融市場論」講師.内閣官房経済部市場動向研究会委員,経済産業省企業価値研究会委員,環境省環境金融行動原則起草委員会委員

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  アシスタント:加藤 有明

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