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為替相場が企業経営に与える影響 > 為替相場が企業経営に与える影響 03

新興国・資源国通貨の展望


概要:
国内での事業機会が減り、海外に進出する企業が増えている一方、為替リスクについて詳細に検討している企業は少ない。本番組では、為替・金利リスクがビジネスに与える影響および対応策について考察していく。
第3回は、新興国の経済状況について、通貨を軸に解説する。圧倒的な大きさを誇る中国の経済構造をはじめ、メキシコ、トルコ、インドネシアなど新興国・資源国の動向を紹介。世界経済が回復し、今後2010年代後半まで、新興国通貨が上昇するリスクオン傾向が続くと分析する。
2013年のGDP成長率予測は、高い順に中国、インド、インドネシア、マレーシア、タイと続いており、経済発展の中核はBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)から「中国、インド、ASEAN」の時代になるだろう。中国の経済成長率は2007年14.2%と高く、新興国の成長を先導したが、2015年には7%に下がり、インドが7.3%で主要新興国トップになると予想される。
中国経済の問題点は、農村から都市への人口流入が底をついて賃金が上がり、安い労働力を求める外国企業にとって魅力が薄れたことに加え、中進国から先進国への脱皮に不可欠なIT、ヘルスケア、自動車などハイテク産業の弱さや、少子化による労働人口の減少も挙げられる。新興国の成長は、中国主導から多極化に向かい、全体では少し低下するが安定して伸びるため、新興国通貨への投資も有効だといえよう。
2010年代はシェール革命によって、資源国のアメリカとメキシコだけでなく、資源価格低下のメリットが大きいトルコ、インド、インドネシアの通貨も強くなるだろう。外部環境の影響を受けやすい新興国と、アメリカの好調で、世界経済全体の復活が期待できそうだ。

各国の通貨を分析すると、高金利で人気のオーストラリアは、2011年から金利が低下しているものの、鉱物資源国として成長力が強く、今後も好調は続くだろう。ブラジルは2016年オリンピックや2014年W杯サッカーの開催、プレサル油田の生産増などにより、さらなる成長が期待できる。アメリカ景気の影響が大きいメキシコは、石油生産増加で貿易収支が改善し、金利・株価ともに上昇しているのが魅力だ。世界4位の人口を有するインドネシアは、自動車産業を中心に成長が加速し、ASEAN随一の株価上昇率を誇る。
インドは中国に迫る経済成長をみせるが、財政赤字やインフレなどの課題があるので、シン政権の外資規制緩和策に注目したい。2005年のデノミ政策で通貨危機を脱したトルコは、過去10年で株価が9.5倍に上昇、資源価格低下で経常収支が改善すると通貨も強くなるだろう。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 新興国・資源国通貨の展望
00: 00: 45 為替相場が企業経営に与える影響
00: 02: 29 米国と新興国中心に世界経済復活
00: 05: 56 成長が加速する新興国
00: 11: 11 中国経済の構造問題
00: 17: 19 中国の政治勢力
00: 20: 17 保守・反日教育肯定派が主流
00: 23: 20 中国バブル崩壊の爪あと
00: 27: 02 二極化する新興国株式相場
00: 29: 45 新興国通貨は変身する
00: 34: 23 新興国通貨投資戦略
00: 37: 07 通貨上昇の条件:「中進国の罠」からの脱却
00: 40: 00 オーストラリア:先進国最高の成長力
00: 43: 08 ブラジルレアルの金利上昇
00: 46: 39 米国復活のメリットが大きいメキシコ
00: 48: 46 ASEANの中核インドネシア
00: 50: 52 インドの経済成長率は世界最高
00: 53: 50 経済改革に成功するトルコ
00: 56: 51 本日のまとめ
講師紹介: 藤田 勉(ふじた つとむ)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授/一橋大学大学院フィンテック研究フォーラム代表/シティグループ証券株式会社顧問/シティ資本市場研究所理事長
一橋大学大学院博士課程修了,経営法博士.慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所客員研究員.慶應義塾大学「グローバル金融市場論」講師.内閣官房経済部市場動向研究会委員,経済産業省企業価値研究会委員,環境省環境金融行動原則起草委員会委員

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  アシスタント:加藤 有明

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