“これまで日本がなぜ成功したか”について、今まで日米欧でかなり研究され、分析されてきました。ところが最近になって、その結論が、実は間違っていたのではないだろうかという疑問が出て来ています。
――日本の成功論については、従来、「日本の成功の大きな理由は、政府(特に通産省)がいろいろな形で民間を手助けしたからだ」という、政府の影響力を評価する研究が発表されていました(カリフォルニア大学 シャルマー・ジョンソン著『ミティ』より)。
――その当時、アメリカの研究者は、低迷していた自国と成長を始めた日本とのもっとも顕著な違いに着目していた。
そして結論として
○アメリカは、政府がビジネスにあまり関与しない。
○日本は、政府(通産省)が1960年代よりビジョンを作り始め、かつ不況カルテルを組んで保護。対外国との関わりにも自国保護の姿勢。
――その結果、政府が欧米にない役割を演じていたことが、日本の成功の要因ではないかという論調が定着した。
――実際にも、19401960年、政府の役割抜きにして、日本の成長は語れないという時代があった。それは戦後、日本企業が脆弱で競争力もなく、産業を立ち上げるのに、政府のもつビジョンと役割は非常に大きな力だった。