最初に言えることは、ベンチャーは博打だということです。なぜなら、
将来急成長する部分にリソースをつぎ込んで、将来キャッシュフローを
生むようにするからです。そのため会社はどうなるかわかりません。
それでは、三つの面から失敗要因をみていきたいと思います。
まず資金面。博打をするには直接金融を頼るべきでした。直接金融が
将来成長する可能性を審査するのに対し、間接金融はつぶれない可能性を吟味します。ベンチャーにふさわしいのは直接金融でした。
アメリカのナスダック市場は、赤字でも上場でき、日米の起業評価の違いが顕著に表れています。
次に戦略面。途中でライセンス契約に切り替えましたが、自分のアイディアにおぼれてしまい、全てを自分でやってしまおうとして失敗したと考えています。
そして組織面。まず、私は大組織との付き合い方を身につけていませんでした。組織に入ったことがなく、大組織にいる人の行動規範が理解できなかったのです。そのため正論だけで行動してしまいました。
また組織のコントロールの仕方も失敗してしまいました。社内の上下
関係において、下の立場での社長の言葉の重みがわからず、組織の人間関係がバラバラになってしまいました。
このように、理想や理屈だけでは失敗してしまうことがわかると思います。
それでは、失敗した根本的要因についてお話したいと思います。
まず、本人がやりたくなくなったことがあります。なぜなら、手に入れようとしたものが予想と違っていたからです。
次に、自分が本質的に何がやりたいのかわかっていませんでした。ビジネスをしたかったのか、世の中に一石を投じたかったのかわからなかったのです。そのため、正論で戦っただけで、乗り越えていけませんでした。
結局私は倒産させてしまいましたが、果たして倒産は社会悪になるので
しょうか。貸してくれた人には申し訳ないが、お金を市場にまいて倒産
しましたし、失敗したものを市場が吸収してまた新しい起業が生まれて
いくので、新陳代謝を促すのです。だから私は、倒産が社会悪にあたら
ないと考えています。