株式会社リクルートワークス研究所は講師の大久保氏が1999年に設立した、人と組織の「新しいコンセプト」を提起する研究機関です。
ゲストの白石氏は同研究所内のHRM研究チームリーダーであり、特にミドルマネジャーにフォーカスして研究している。
本講義は、課長を取り巻く環境の変化を分析し今後のステップアップの道筋を考える。
バブル期に企業は大量採用の必要性を感じ人材確保に走ったが、崩壊後は組織構造が変わり採用を抑制。
結果的にミドル層が膨らみ若手が不足するという、いびつな企業の人口構造になった。
課長を取り巻く環境も変化。業務が細分化・個別化した中で課長はプレーイングマネジャーとして
個人と組織の両面での業績責任を負わなければならなくなった。多様化した部下の管理も難しい。
副職位(係長)を廃止した企業もあり、コンプライアンスの影響では心理的に規制がかかり、課長に二つの危機をもたらすことになった。
一つは成長の危機。
業績の細分化によりスペシャリストからプロフェッショナルへの道が見えない。
専門性のリスクを抱え課長職のままでの滞留が増えた。
リーダー経験も少なく多様な部下の統率は試練の連続になっている。
二つ目は業績の危機。
業績とイノベーションの両立が求められ確実性を重視したことで個人業績が小粒化する。組織業績の限界もある。
現在の成果主義では人材育成力が育たず、結果、多くの機業で業績が上がりにくい組織構造に陥っている。
解決策を三つ提案する。
まず係長などの副職位を復活させ課長には業務支援面と人材育成を強化させる。
次はプレーイングマネジャー的な側面から解き放ちマネジャー機能を強化する。
さらに人間的な成長軸が下がらないよう多様な経験値を持たせるため、育成的ジョブローテーションの活発化などを果敢に実施すること。
ミドルの活躍は企業業績に直結するので、彼らの処遇を再認識すべきであると解説する。