韓国済州島は、北東アジアのほぼ中心に位置する、火山島と溶岩窟が2007年にユネスコの世界自然遺産に登録されるなど観光資源が豊富な島で、済州国際空港の年間利用者は1千万人を超える。
韓国政府は2006年に特別自治道の取り組みを始め、済州島特別自治道に外交・国防・司法を除いた全分野の自治権の権限移譲を行った。
国税の3%を済州に支給、免税店の利益をインフラ整備へ充当する包括的な財政支援をするなど、大胆でスピード感のある改革を進めている。
特別自治道の開発運営を担当する済州国際自由都市開発センター(JDC)は、
①国際自由都市建設事業
②投資誘致事業
③収益事業である免税店の運営
④道民の所得向上支援事業
の四つの事業を担当し、06年以降3年間で、特別自治区発足前に比して350%となる6兆6960億ウォンの投資を誘致。
外国人観光客の誘致にも成功。2009年には約650万人の観光客が訪れ、Visaなし入国を認めた中国観光客が前年比1.5倍に増加した。
将来的には1千万人の訪問者導入を目指す。
また、韓国第2位のポータルサイト「Daum」を運営するDaum Communications本社が済州島へ移転を計画するなど、企業誘致も進むことから今後の経済発展が期待できる。
景気低迷が続く日本に必要なことは、経済のパイを大きくすることで、そのためにも、現行の中央集権政治から脱却し、立法権が伴う地方政府の自立を目指した道州制が求められる。
道州制によって地方が自治権を発揮し、投資家に魅力ある施策を打ち出せれば、世界で余っている資金を含め、企業、技術、人を呼び込むことが可能となる。
独自の文化を持つ沖縄は、あえて九州道とは別の単独道州制を採用し、金融・運輸・通信の規制を緩和、立法・外交・防衛までも含めた自治権を移譲すれば、大繁栄する東シナ海のハブに成長できる。
JDCが事業開発の手本としたのは、「沖縄県マルチメディアアイランド構想」であった。
その意味をよく考え、自立した沖縄と、日本の道州制確立に歩を進めるべきだ。