2008年、リーマン・ブラザーズ証券の破綻以降、先進国の経済は低迷しているが、内需が堅調な新興国は成長を持続している。
先進国が金融緩和政策をとっているため、余った資金が新興国や資源国に流れるという事態が起きている。
11月のドバイショックそのものは大きな問題とはなっていないが、
財政収支が悪化しているギリシャなどの欧州各国に波及しており、連鎖的な危機の広がりが懸念される。
また最終的には、財政収支が悪く、政府債務比率の高い日本への影響も考えられる。
日本では政権交代があったが、期待された景気浮遊効果は出ていない。
民主党は米国、財界、官僚と距離をとることを実行しているが、成長戦略が見えず、将来的にも借金が増大するのみである。
これに対して、BRICsやVISTA諸国は、互いに競い合って、成長を続けており、今後は、中国を先頭に新興国が中心に世界経済を牽引していくことが予想される。
またそれに伴って、新興国の中間所得層が増加しており、消費市場としての拡大が期待される。
政府の政策に期待できない日本企業は自ら成長戦略を描くことが必要であるが、
2009年は日本でも勝ち組企業と負け組企業がはっきりしてきた。
負け組企業は、「途上国モデル」そのままに総合型の経営を続けながら、業績が悪化すると経費を鰹節のように削って、
企業としての力を弱めてしまっているが、ユニ・チャームや味の素など勝ち組企業は、強みに機能を絞り込み、伸びる市場を選んで進出している。
ただし、先進国の負け組企業は、新興国に進出すれば必ずしも弱い企業ではない。ボルボ、サーブ、ジャガーのように新興国の企業によって買収される先進国企業も出てきているが、
新興国において強みを発揮することでトップシェアを握り、先進国の負け組企業が復活するという手段もある。
日本のGDPは1995年をピークに低迷しており、今後も伸びる気配がない。
日本企業は、国内で生き残ることを考えるばかりではなく、伸びる新興国に進出することを目指すべきである。