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【向研会】IFRSが企業経営に与えるインパクト
ゲスト講師:藤田和弘氏(アビームコンサルティング株式会社 執行役員 プリンシパル)


概要:
IFRS(International Financial Reporting Standards)とは、国際会計基準審議会(IASB)が設定する国際財務報告基準であり、現在約110カ国で採用されている。
日本では早ければ2015年に強制適用となる見通しであり、コンバージェンス(収れん)への対応が迫られるが、これまでの国内の商慣行との開きが大きく、
財務数値への影響や対応コストなど、企業経営に対するインパクトは甚大である。
特に影響が大きいと思われる項目について概要を説明するとともに、現段階で日本企業がしておくべきことを解説する。
IFRSは、「企業のパフォーマンスを正しく測る」という投資家の視点を重視しており、原則主義、BS重視、公正価値評価の範囲拡大という3つの特徴を持つ。
これまでのPLによる利益管理から大きく転換し、オフバランス部分もBSに包含し、一定期間に自己資本をどれだけ増やせたかを見るのが大きな流れである。

企業経営に与えるインパクトが特に大きいと思われる項目について概要を説明する。
連結の範囲は、これまで対象ではなかったSPC(特別目的会社)を含め、全ての子会社が対象となる。
収益は、リスクと経済価値が買い手に移転した時点で認識する。なお、仲介取引の場合には、収益の純額のみを表示する。
開発費については、特定の6要件を満たす場合には、費用処理するのではなく、資産経常することが求められる。
持ち合い株式などの有価証券は、評価損益を包括利益に反映しなくてはならず、退職給付も数理計算上の差異を一括償却しなくてはならない。

M&Aにともなうのれんは、ブランド、顧客リスト、フランチャイズ契約など識別可能なものは極力無形資産へ配分しなくてはならない。
その結果としてののれんは、償却するのではなく、毎期減損テストの対象となる。

以上の項目の、剰余金への影響を総合的に考えると、マイナスに作用する要素の方が大きく、すでにIFRSを適用している欧州企業の事例を見ても、その傾向が現われている。

今後IFRSの導入対応が迫られる日本企業であるが、単に財務会計としての開示対応が必要なのか、
これを機に全社レベルの経営管理基盤整備をおこなうのかはそれぞれの企業の経営判断や意志によって異なる。
対応を開始する前までに、その方針や目指す姿を明確にしておくことが、無駄な投資を発生させないためにも重要である。
現時点で我々がしておくべきことは、IFRSについての勉強を始めるのはもちろんのこと、
自社に適用する場合の疑問点をリスト化しておいて、時期が来た時に一つずつ解決できるように準備しておくことである。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 IFRSが企業経営に与えるインパクト
00: 05: 37 本日の内容
00: 10: 22 1. IFRSの変遷
00: 12: 09 2. IFRS設定組織
00: 14: 20 3. IFRS適用スケジュール ~世界の中の日本~
00: 16: 22 3. IFRS適用スケジュール ~日本のコンバージェンス動向とムービングターゲット~
00: 18: 12 4. IFRSの特徴 (1/3)
00: 20: 59 4. IFRSの特徴 (2/3)
00: 23: 36 4. IFRSの特徴 (3/3)
00: 25: 57 5-1. IFRS対応の影響 ~インパクトの大きいIFRSの主要論点~
00: 33: 05 5-2. IFRS対応の影響 ~欧州企業の事例~
00: 34: 40 5-3. IFRS対応の影響 ~収益認識~ (1/2)
00: 38: 20 5-4. IFRS対応の影響 ~研究開発費~ (1/3)
00: 38: 49 5-4. IFRS対応の影響 ~研究開発費~ (2/3)
00: 40: 25 5-4. IFRS対応の影響 ~研究開発費~ (3/3)
00: 42: 01 5-5. IFRS対応の影響 ~M&A・のれん~ (1/2)
00: 44: 51 6. 欧州と日本における調査結果
00: 47: 06 7. 経営管理機能の強化 ~IFRS対応方針の明確化~ (1/3)
00: 48: 57 7. 経営管理機能の強化 ~IFRS対応方針の明確化~ (2/3)
00: 51: 46 7. 経営管理機能の強化 ~IFRS対応方針の明確化~ (3/3)
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼージャパン会長を経て、現職。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院政策学部教授、オーストラリアのボンド大学の客員教授でもある。
著書多数。

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