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BPUプロフェッショナル系 イノベーション > 日本発の価値創造 11

日本発の価値創造 ~味千ラーメン~
ゲスト:重光悦枝氏(重光産業株式会社 取締役広報室長)


概要:
海外市場や経営の世界標準への適合ではなく、独自性の構築でグローバルに事業展開している企業を例に
日本発の価値創造の鍵を明らかにし、日本というプラットフォームの可能性を探るシリーズ。

今回は世界に味千ラーメンを473店舗展開する重光産業の重光氏をお招きし、何故、グローバル化が可能となったのかを考えてみたい。
重光産業の始まりは台湾出身の先代社長が1968年に熊本に開いた僅か面積7坪のラーメン店であった。

成熟化した日本にとって成長の為にはグローバル化は必然である。
しかし、それを世界標準への適合の問題と捉えると、それは他社との違いを作り競争優位を獲得するという戦略論には従わないもの、
グローバル化は真の競争優位を阻害してしまうというグローバル化の落とし穴に嵌ることになってしまう。
そうではなく日本と同じ方法、日本発の価値創造でアジアで成功した日本企業は数多い。

音楽教室を広めたヤマハ、訪問販売のヤクルト、まず二輪から入ったホンダ、化粧品専門店から展開した資生堂など数多くの事例がある。
味千ラーメンの重光産業も日本発の価値創造でグローバル化に成功した企業の一つであろう。
熊本が本社の同社の売上高は17億円弱。国内は103店舗であるが、海外は中国を初めとして473店舗を展開し合弁企業は香港株式市場に上場。
その時価総額を上回る日本の外食産業は日本マクドナルドのみという隠れたグローバル企業である。

海外進出は1994年の台北が最初で、きっかけは故郷に錦を飾りたいという程度のものであったが、味千ラーメンを中国に是非広めたい
という熱意を持つ香港の実業家と、香港からの留学生との出会いが同時にあり、三者で1995年の北京を皮切りに香港、シンガポール、フィリピン、
米国、タイ、インドネシア、オーストラリアと展開をしていった。
味千ラーメンの特徴は医食同源という考えのもとに豚骨スープや麺は殆ど自社工場で生産。創業時と味を変えない一方でトッピングを中心とした
メニュー開発は各地域や店舗に裁量を与えていることにある。
成功はパートナーとの出会いと現地化が鍵であったと言う。中国ではラーメンは若者のおしゃれな日本食という捉え方をされていて
日本ファンの若者も多いのでビジネスチャンスも多い。
成熟している国にしかない魅力のある価値というものがある筈で、まだ国内には日本発グローバルへと繋がる価値創造が多く埋もれているのではないだろうか。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 日本発の価値創造(11)
00: 01: 24 「グローバル化」の落とし穴
00: 02: 25 日本発の価値創造
00: 05: 02 会社概要
00: 05: 55 沿革
00: 08: 20 伝統
00: 10: 23 商品力
00: 11: 42 安定した食材を常に提供できる、重光産業のきめ細かいオペレーション
00: 12: 40 メニュー開発
00: 22: 05 開業の流れ・加盟条件
00: 22: 20 サポート体制
00: 23: 28 ブランド管理
00: 26: 15 アジアにおける日本企業の成功事例
00: 27: 45 海外進出
00: 28: 16 味千ラーメンの主な海外展開の軌跡
00: 33: 38 味千ラーメンの株価推移
00: 34: 10 主な外食企業の時価総額
00: 34: 55 世界の味千
00: 39: 02 国内・海外店舗数
講師紹介: 楠木 建(くすのき けん)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科 教授
専攻はイノベーションのマネジメント。新しいものを生み出す組織や戦略について研究している。とくにコンセプトを創造する組織やリーダーシップに関心をもっている。一橋大学大学院商学研究科博士課程修了(1992)。一橋大学商学部専任講師(1992)、同大学同学部およびイノベーション研究センター助教授(1996)を経て、2000年から現職。
主な著書に『Managing Industrial Knowledge』(共著・Sage 2001)、『ビジネス・アーキテクチャ』(共著・有斐閣 2001)、『知識とイノベーション』(共著・東洋経済新報社 2001)など。論文多数。

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  アシスタント:田幸 知有紗

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