世間では「ニートが増えた」という論調が目立ちます。
しかし、未就業卒業率の推移を見てみると新規学卒の求人倍率の変動と相関していることが分かります。
つまり今日のニート増加は決してやる気の無い若者が増えているのではなく、景気後退による求人倍率の低下に原因があります。
またニートは増えているだけでなく固定化する傾向があります。
卒業直後に正社員になるきっかけを失ってしまうと次のチャンスが無い状態が続くのである。
高卒の就職システムは90年代まで「落とさない採用試験」を前提としていました。
すなわち学校側の調整により生徒が応募先1社を絞り、約7割の生徒がこの応募先に就職を決める仕組みであった。
この調整段階において、学校の成績と出席が大きく影響していたため、規律の点でも大きな意味があった。
しかし、最近では最初の応募先の採用比率は4割を切っています。
学校の言うことを聞いても就職出来ず、生徒のやる気を削ぐ原因になっています。
90年代初頭まで日本の学校による就職斡旋システムと並び、
ベストプラクティスとされていたのがドイツのデュアルシステムです。
これは企業と学校が共同でOJTやOff-JTを実施し、キャリア教育を行うシステムです。
しかし早期に職業を分化するこのドイツのシステムも、産業構造の変化や技術革新への対応について行けない問題に直面してしまった。
現在、米・英・スウェーデンなどの先進諸国では、
義務教育修了までに
「働くことについて学ぶ(経済・産業の仕組み等)」、
「働くために学ぶ(スキル習得)」、
「働くことを通して学ぶ(現場の必要性から学問を学ぶ)」
という取り組みを始めています。
日本においても社会的自立・職業的自立に向けて必要な知識、技能、態度を育む教育へ徐々に変化してきています。
自立に向けたエンパワーが教育の柱なのです。
今日の日本においては、新しい環境に適応したSchool to Workの仕組みが求められています。