2005年、NTTデータの竹倉氏は、
同社が掲げる行動ガイドライン、「セクショナリズムを排し、仲間の知恵と力を合わせます」を効果的に実現するために、
当時社内で活用していた電子電話帳システムをmixiのようなかたちで発展させる社内SNS「Nexti」の開発を思い付く。
2006年1月に、執行会議にて施策実現の予算を獲得、その後社内ポータルで実行メンバーを募集し、3カ月間でNextiを構築、2006年4月18日にオープン、正式運用を開始した。
SNSを必要とする人だけに参加してほしいとの思いから、社内での告知は一切せず、社員の口コミだけでメンバーを増やしたが、
2009年時点の登録数は、従業員約1万人に対して約8千200人を誇る。
Nextiの特徴の一つは、セクショナリズム(部局割拠主義)を排するために肩書情報を一切載せない実名性を厳守し、素の自分を語らせることにある。
これは会員間の誹謗中傷を抑止する効果もあり、Nextiオープン以来不当発言での削除例はゼロ、
組織の中で埋没しがちな個人の意見を拾い上げるシステムが確立できた。
企業が事業を発展させていくためには、組織としてチェック済みの正しい情報を蓄積したストック型ナレッジマネジメントと、
日々発生する問題に対して不特定多数が回答を寄せるフロー型ナレッジマネジメントの二つが必要となる。
フロー型ナレッジマネジメント成功の秘訣は、
人が集まる場所を作ることで、にぎわっている社内SNSはフロー型ナレッジマネジメントの強力なツールとなり得る。
これが企業内でクラウドシステムを活用する大きな理由で、クラウドシステムは人間関係を醸成できる仕組みとして効果的に利用できる。
今後の企業活動においては、Nextiのようにネットを活用したかたちでの人間関係づくりが非常に重要となる。
会社の経営陣が認め、オーソライズされた草の根運動に立脚したネット発の人材育成が行われる時代が到来、
21世紀の市場競争を支える非常に重要なインフラとして社内SNSの重要性は増している。