東アジアでの最大のパフォーマーは台湾である。
日本をはじめ多くの企業が中国で生産を行う台湾の企業に依存している。
なぜなら台湾の人々は日本語、中国語、英語が話せる唯一の国民だから日本から部品を買い、
中国で製造し、アメリカに販売するというビジネスをうまくまとめることができるのである。
中国からの輸出企業トップ50の実に14社が台湾の企業であることからもそれが分かる。
中国は1998年の朱鎔基革命以降、統治機構を各主要都市に分散させた。
1990年には20だった100万人都市がいまでは220都市となり、世界中からの投資を競っている。
したがってこれらの首長それぞれが中国の企業家と言えるだろう。このような都市成長のダイナミズムが中国の魅力であり、他の地域にはないものである。
2010年から2011年の間に中国が日本を抜いて世界第2位の経済大国になることは確実である。
ただし中国は投資の50%をインフラ整備に回しているため国内消費は弱く、今後の課題と言える。
香港はマカオ、深センと“三都物語”としてまとまることが出来れば、シンガポールを脅かす大きな存在となる。
日本は極めて自律的な経済を保ってきたため他のアジア地域とは相互に大きな影響を与えることがない国だった。
しかし1991年のバブル崩壊以来、15年間に渡り経済の低迷を経験した。
この経験は、現在のアメリカから発する金融危機に大いに役立つものであり、また役立てていかなければならない。
ちなみに日本の金融危機の際に起きた問題は
(1)流動性危機、
(2)資産危機、
(3)銀行の貸し渋りによる危機でありアメリカも同じ道を歩むと予測される。
日本は危機の収束のためにおよそ3兆ドルを費やしておりアメリカは5兆ドルを見積もっておかなければならない。
その意味ではポールソン財務長官の仕掛けは小さすぎると言わざるを得ない。
なお、日本のここ数年の好調は中国の恩恵による“バイアグラ景気”であり経済が本格的に持ち直したわけではない。
だから中国経済の減速とともにもとの低迷に戻ることが予想される。
韓国経済は非公式に中国で製造しているため実質的には空洞化しており、先行き厳しい状況である。
韓国の企業は世界で戦っているが、それも最大5社の巨大企業に限定される。
韓国経済全体としてはIMFの再介入もありえると考えられる。
東アジア地域の経済は極端に悪くなることはないが、かといって今までのような過熱経済になることはない。
我々は慎重な予測をしなければならない。