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BPUプロフェッショナル系 大前研一アワー > 大前研一アワー244

【向研会】アジア経済の現状と課題


概要:
世界同時不況下のアジア諸国は、輸出の落ち込みや資金の引き上げ等によって苦しい状況に置かれているが、欧米などに比べると、金融危機の影響は少ないとの見方もある。
今後、アジアを生産拠点ではなく巨大な消費市場として捉えることで様々な事業機会が見えてくる。
これまでの成功事例に学ぶとアジアの新興企業での成功は、いかに市場のニーズに対応し協力者を得て人材を育成するということを、現地の事情に合わせて徹底することがカギとなる。
リーマンショック後のアジア経済はどのような状況になっているのか。

株価は資金の引揚げにより各国とも大幅に下落した。
ただし09年初からの株価騰落率は回復基調にある。
アジア新興国の通貨は金融危機の影響により全般的に下落したが、東欧を中心とした他の新興国と比べると下落幅は小さい。
GDP成長率の09年度予想は世界的にも軒並みマイナスとなる中、アセアン、中国、インドはプラス成長を維持する見込みである。

アジア各国とも輸出の落ち込みによって景気へのダメージは大きいが、その実情は国によって異なる。
直近に高いGDP成長率を示した国は比較的鉱工業生産指数が良好であり、輸出依存度の高い国は景気悪化の影響を強く受けたようである。

各国ごとに少し詳しく見てみると、
 中国は失業者問題が重要案件であり8%成長を維持するために総額4兆元(約58兆円)の内需拡大景気対策を打ち出したが財源に不安が残る。
また、労働法制の規制強化によって外資系を含めた企業の雇用にフレキシビリティがなくなり世界的な労働コスト差の縮小とあいまって海外資本の脱中国シフトが強まっている。
 台湾は消費券による消費刺激策が奏効しGDPの押し上げ効果を上方修正した。
 韓国は部品を輸入し製品を輸出するというパススルー型の経済構造から脱却できずウォン安が継続している。
 インドは自動車航空建設業界での景気が悪化しているが、日用品携帯電話といった内需個人消費関連は堅調である。

 今後のアジアは新興国の中間所得層増加自動車の普及インフラ整備が進むと予想され、
大きな事業機会が存在しており今後の投資対象としても魅力的である。

 日本企業はすでにアジアでの事業展開を加速しているが、大前研一はこれまでの様々な成功事例をもとにアジア新興国市場での成功のカギとして以下の5つを掲げる。
  ・市場のニーズに徹底的に対応する
  ・手の届く価格帯に設定する
  ・販売網を確立する
  ・パートナーシップを築く
  ・人材を育成する

 つまり、これからいかにアジアを大消費市場として認識しマーケットを細かく見ながら現地に浸透していくかが非常に重要なのである。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 アジア経済の現状と課題
00: 02: 37 アジアと世界の主要株式市場の株値騰落率
00: 03: 25 アジア、東欧、他主な新興国の通貨騰落率(対ドル)
00: 04: 41 アジア各国の外貨準備高の推移とアゼアン諸国の外貨準備高の推移
00: 06: 15 アジア各国の対外債務残高の対GDP比の推移
00: 07: 05 世界主要地域のGDP成長率
00: 07: 48 米国発金融危機が海外部門の業績に与える影響(日本企業の拠点所在国・地域別)
00: 09: 08 アジア各国の景気動向の現状
00: 15: 14 実質GDP成長率(08年10-12月期)、鉱工業生産指数(08年12月)、輸出伸び率(09年1月)
00: 16: 07 輸出依存度(輸出の対GDP比)、日系進出企業の輸出比率70%以上の企業の割合(%、07年、製造業)
00: 18: 10 中国の主な社会不安要因、中国政府の総額4兆元の景気刺激策の財源、財源不況に対する考えられる手段
00: 22: 16 中国の労働契約法のポイント、中国の最低賃金、労務紛争件数の推移
00: 26: 36 アジアと中東欧・CIS諸国のワーカーの労働コスト
00: 28: 14 実質GDP成長率(08年10-12月期)、馬英九政権の「消費券」政策の概要、消費券によるGDP押し上げ効果
00: 31: 52 主要国の自動車買い替え制度概要と販売台数
00: 33: 31 韓国の経済状況
00: 33: 59 海外パッケージツアーの方面別実績及び予約状況
00: 34: 30 景気悪化の影響が大きい業界、インドの個人消費の状況
00: 35: 47 インドネシアの政府債務の対GDP比の推移、ムルヤニ財務大臣の財政・税務改革
00: 38: 18 人口及び一人当たりGDPによる国・地域の分類
00: 40: 14 アジア諸国の1人当たりGDPの10年間の伸び(指数)、アジア諸国の1人当たりGDP
00: 41: 13 新興国の中間所得層の推移
00: 42: 49 アジア諸国の自動車保有率、1人当たりGDPと経済発展段階の関係
00: 43: 40 アジア諸国のインフラ整備状況
00: 44: 25 インドシナ半島の国際道路
00: 45: 40 ロングステイ滞在希望上位国(人、07年)、タイのメディカルツーリズムの状況
00: 47: 59 資産運用に関するアンケート調査
00: 48: 45 日本の上場企業の業績別海外売上高比率、海外での販売活動に積極的な理由
00: 49: 10 「今後最も力を入れていく予定の地域」のトレンド
00: 49: 42 外国企業と比べた新興国における製品・サービスの市場シェアの状況
00: 50: 02 中国市場における各耐久消費財の国別販売台数シェア、インドの自動車、テレビ市場の企業別シェア
00: 50: 56 新興国市場への参入企業例、新興国専用モデルの製品開発・販売状況
00: 53: 07 ユニチャームとマンダムの事例
00: 54: 47 イトーヨーカ堂の中国(成都)進出当初の状況、成都で取り組んだこと、中国現地法人店舗あたり売上高
00: 56: 02 エースコックの売上高の推移、ベトナム事業の経緯と今後
00: 57: 28 アジア新興国市場への参入の成功のカギ
00: 58: 15 アジア新興国市場への参入の成功のカギ(国別、都市別)
00: 58: 31 アジア経済の捉え方
講師紹介: 大前 研一(おおまえ けんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼージャパン会長を経て、現職。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院政策学部教授、オーストラリアのボンド大学の客員教授でもある。
著書多数。

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