組織をつくるときには、職能を分化しなければいけない。
最初に「作業の水平的分業」の在り方、作業する人をまとめる「作業と管理の分化」について考え、
組織の規模によって「管理階層の垂直分化」をする。
さらに現場を援助する「サービススタッフの分化」と、戦略構築の手助けをする「管理スタッフの分化」が必要になります。
実際に人を動かすには管理職が管掌する部下の人数(スパン・オブ・コントロール)を決めなければいけない。
高度な能力を要する仕事では一人の上司が直接に管理できる人数は数名だが、
丁寧に部下の面倒をみるために階層を増やそうとすると管理のためのコストがかかる。
効率を上げるために、例えばトヨタ自動車では1980年代後半から階層を減らす「フラット化」を進めたが、
客観的に全体を見る立場の人間が減ったために業務構造が改善されず人材育成にも支障が出てきたので、10年後には階層を増やすことになった。
スパン・オブ・コントロールの適正値は業務ごと職務ごとに違ってくるということを認識して、現実に即して決定しなければいけない。
組織構造は、大きく分けると職能制組織と事業部制組織の二つです。
あとはその組み合わせによるバリエーションだと考えてよいでしょう。
事業部制の独立性をさらに高めたものとしてカンパニー制があります。
職能制組織のメリットは知識や技術の蓄積が容易であることであり、デメリットはセクショナリズムに陥りがちであること、後継者が育たないということ。
事業部制のメリットには、責任の所在が明確であることなどがあり、大きなデメリットとして重複投資が起きやすい。
複数の組織形態のよいところを結合しようとして、二つの軸を持つ格子状の組織形態をとるのがマトリックス組織です。
ここでは命令系統が複雑になり過ぎますが、それゆえ調整能力がある人材が育つという面もあります。
どんな組織においても今後は、変動する顧客のニーズに素早く対応できる柔軟性が必要になります。