海水域に生息し生態系の要となっているマングローブのような特徴を持った、人と社会を繋げる会社でありたいという理念で、
今野氏は1998年に株式会社カーベ・ディエム(現マングローブ)を設立した。
現在、従業員数は24名、組織力強化コンサルティングを主に行っている。
行動規範は30ブロックと呼ばれるものに落とし込まれており、毎週全員が一つをランダムに選び、翌週、振り返りを行う。
安心感、連帯感、成長感、熱中感、重要感という5感をベースとした風土デザインから、
従業員の幸福感へと繋がるということをコンサルティングの現場で、また自社でも実践している。
家族を迎えての入社式による安心感の醸成を始め、各種イベントや制度で5感を生み出す工夫をしている。
これらは今野氏が掲げるナチュラル経営の具体策でもある。
ナチュラル経営とは社員の本来持っている力を発揮してもらうことを考える、全員経営、自然か不自然かの3つであると今野氏は語る。
岩手県の酪農家の四男であった今野氏は、高卒後、リクルートを自ら選び就職、人事や総務でモーレツ社員となり、
優秀社員として表彰され、海外研修も経験する。
リクルートコスモスに転じた後も、株式上場やリストラで手腕を発揮するが、ある時マングローブを守る活動を知ったことから、
世の中に直接役に立つことがしたいと思い起業を決意。
スタッフワークのワンストップビジネスをスタートさせる。
起業資金は退職金で賄いスタートするも、やがて仲間の離反といった困難に直面する。
そんな中で、もっと自然な経営の仕方があるのではという模索から辿りついたのがナチュラル経営であった。
利益は否定しないが、経営計画や表彰制度は不自然と感じるのである。
「誰でも無限の可能性を秘めている」、「花開くのを待っている才能が必ずある」を座右の銘とする今野氏の経営は、
グラミン銀行を設立しノーベル平和賞を受賞したユヌス氏に通じるものがあるのではないだろうか。