eコマース市場は急激に規模を拡大しており、今後も伸長することが予測される。
その中で、野菜通販のオイシックスは約47億円の売上高で日本最大手に成長した。
オイシックスECソリューションズは、オイシックスのeコマースに関するノウハウをもとに、
ECコンサルティングサービスや通販システムを提供している。
吉田社長によると、
多くの企業が無計画にただ何となく事業を始めてしまっているために成功できない状況があるという。
例えば、
実際の店舗を新規開設する場合には、売上目標、経費目標、品揃え計画、従業員教育などを綿密に計画するのに、
ネット通販に進出する場合には“やってみないと分からない”という安易な考えで始めてしまうことが多い。
そのため、システム会社の言うままに巨大なパッケージシステムを導入したり、
広告代理店のすすめで大量の広告費を出したりして経費を回収できないケースが頻出している。
当然のことながら、事業を新しく始める時には、通常のビジネスと同じような事業計画を立てなければならない。
すなわち、
(1)全社戦略:事業の目的やコンセンサス構築
(2)社内把握:社内のITリテラシや担当状況の確認
(3)顧客分析:お客様へのヒアリングやデータ分析
(4)競合分析:競合企業のリストアップと確認
(5)自社分析:マーケティング調査などを行う。
その上で、戦略に基づく事業計画数値を完成させ経営判断をする。
さらに計画に基づき、人員配置やスケジュールを設定する。
大切なのは、やってみなければ分からないというのではなく、仮説を立てて、結果を元に検証する姿勢である。
ネット事業は動きが早くすぐに結果が見えるので、週単位で数値把握ができるように「見える化」し、改善していくことが重要である。
事業のプロセスを数値化して、ポイントを押さえることで、やるべきことが明確になるのである。
例えばオイシックスでは、カート内からの離脱率を減らす工夫をすることで大きな成果をあげた。
またオイシックスECソリューションズでは、
「ネット通販人材教育プログラム」として、他業種の人材を半年間受け入れOJTで教育するサービスも行っている。
eコマース事業は、
特に全社の協力で取り組まなければならない事業であり、“うまくいえば儲けもの”という姿勢で成果が出るような簡単なものではない。
今後は、顧客の時間シェア、接点シェアの奪い合いとなると考えられており、その意味でもリアルとネットの融合はますます増えると思われる。
だからこそeコマース成功のためには、全社で連携した取り組みが必要と吉田社長が力説する。