アメリカの経営学者、チェスター・バーナードの定義によると、
組織とは「意識的に調整された二人またはそれ以上の人々の活動や諸力のシステム」だとされている。
重要なのは、「二人以上」の人間が「何かの目的のために意図して調整されること」であり、組織活性化の鍵は、いかにして人と人の協働を円滑ならしめるかにかかっている。組織を一つの生命体ととらえるなら、生物の細胞に見られる新陳代謝が働かないと老廃物ばかりが蓄積されて老化が進行し、組織は死に至る。
慣れ親しんだ古き良きルールも形骸化しているなら、迷うことなく取り除かなければならない。
これは屋台骨をへし折る愚行ではなく、むしろ新たな支柱を打ち立てる前向きな再生行為であり、組織の体力を向上させるものだ。
従来の組織論では、
組織構造、組織機能、組織ネットワークのマクロ組織論と、
個人の行動、集団の行動、リーダーシップのミクロ組織論がそれぞれ具体的に詳解されてきたが、
実際の現場で生じる問題は、これら六つを複合的に考えてなければ解決できない。
例えば、「営業部隊を活性化させたい」といったときには、個人の動機付け、リーダーの資質と能力のミクロ視点と、
仕事そのものの進め方、企業文化の共有を考えるマクロ視点を組み合わせながら改善策を模索していく必要がある。
これまでは個人の問題として大きな意を払われなかった「感情」が、実は組織の血であり肉である点も注目に値する。
一口にモチベーションといっても、自己犠牲的な使命感から経済的な利点の追求まで、生じる源は人によって異なる。
個人の内面を理解し、発生のもとが何であれ、モチベーションのベクトルが暗黙のうちに同じ方向を示すような誘導ができれば、言わずもがなの行動規範と価値判断に沿って動ける、効率の高い組織ができあがる。
パフォーマンスを上げるのに最適な感情コントロールを進め、ミクロ、マクロ、人的資源管理(Human Resources Management)の組織論ツールを複合的に使う。
これが新・組織論の要である。