中国東北部:
大連の経済は、大連経済技術開発区に立地する装置製造産業等と、ハイテクパークに立地するNeusoft、DaNISなどのITソフト関連企業が牽引している。
1984年中国政府の認可を受けた大連経済技術開発区には2007年末現在、東芝、キヤノンなど日本企業が631社進出、外資契約金額の31.3%を占める。
またファイザー(米国)、大宇(韓国)などを含めると、同地域への外資系企業の進出は2233社にのぼる。
大連の代表的企業であるNeusoftは、金融・インフラ等の業種別ソリューション、組み込みソフト、BPOなどの業務を主体に成長し、中国で初めて上海市場に上場したソフト会社である。
中国内外で1万5000社のクライアントを抱える超優良企業で、自社保有の大学(東軟情報技術学院)で、日本語を自由に操るエンジニアの育成を行い、即戦力となる人材を多数輩出している。
DaNISは、Neusoftと大前研一グループの合弁で設立されたアウトソーシング企業で、東軟情報技術学院と大連市政府の支援を受け、産官学連携の日中ビジネスを順調に展開している。
「ソフトウエアのアウトソーシングで一番重要なのはコストではなく、先進国でソフト技術者が減少する等、ヒューマン・リソースの構造変化である。
10年後には、先進国のコンピューター関連業務の60%程度は発展途上国が担うようになるだろう」と、劉積仁NeusoftグループCEOは強気の予測を語る。
日本企業が求めるBPO拠点では、日本語で業務をこなせる人が求められる。
日本語を自在に話す30万人が暮らす大連はBPO拠点として大きな可能性を秘めている。
日本から大量のBPO業務を受注できれば、大連経済は次のステップへと飛躍するだろう。
そのためにも、日本語のできる人材をさらに50万人に増加させる必要があろう。
日本政府は、自国内のIT関連人材不足を補うために、大連での日本語教育を積極的にサポートすべきだ。