タレント不足に悩んでいるのは日本企業だけではない。欧米企業の79%はタレント不足の需給ギャップを認識しており、そのうち40%は深刻な問題であると捉えている。
グローバルリーダーを開発するためには、全世界レベルでキーポストに最適な人材を配置し、成果と成長を実現する仕組みをつくって運営することが必要である。
そのためには、
(1)グローバルリーダーへのニーズを把握すること、
(2)候補となる人材を評価し、選抜すること、
(3)育成・登用・キャリアプログラムを作ること、
(4)後継者マネジメントとして展開すること、
(5)通常人事制度とリンクすることが基本的な流れとなる。
ただし、実際の運営には、
幹部の範囲をどう設定するのか、
ポジション要件と人材要件作成に手間がかかるのではないか、
そもそも相応しい人材がいるのか、
人材育成方針を告知するのかなど様々な問題点が発生する。
幹部人材を育成するためには、育成のための一連のサイクルを作り、現マネジャーに後継者育成の責任を持たせ、キャリアステージ別のプログラムを作るなど“商品開発”と同じぐらいの真剣さが必要である。
グローバルリーダーとして外国人を登用することも必要である。
ただし、外国人をマネジメントするためには日本人従業員にはない課題が存在する。
例えば、外国人は、難しい役割を与えるたびに報酬の切り上げを要求する。これは、報酬ポリシーやプロセスを明確にして、具体的な契約として合意しておくようにすればよい。
また報酬だけではなく、事業の内容や役割と権限、人材、支援体制、評価・報酬、キャリア形成、人脈形成などそれ以外の要素を満たすことで有能な人材の流出を防ぐことができる。
一方、日本人をグローバルリーダーに育てるためには、若い頃から多様性を意識する環境に置き、グローバルな経験を積ませるようなキャリア形成を工夫することである。
しかし、いくら日本人を育成したとしても、日本人だけでグローバルリーダーの需要を満たし切れるわけではない。
これまで日本人だけで成功してきた企業であっても、“外国人をいかに活用するか”という課題からは逃れられないのだ。